ジチテン

交付税措置

読み:こうふぜいそち

別名:地方交付税措置
意味

交付税措置とは、特定の事業の地方負担や地方債の元利償還金の一部を、地方交付税の基準財政需要額に算入して財源手当てする仕組みである。

国が「この事業は地方交付税で財源を見る」と言っても、補助金のように現金が直接届くわけではない。基準財政需要額への算入という形で普通交付税の計算に上乗せされるため、不交付団体には恩恵が及ばず、算入率も法令ではなく地方財政計画の運用で決まる。地方債元利償還金の一定割合を後年度の需要額に算入する形が代表例で、緊急防災・減災事業債過疎債のように算入率が高い起債ほど自治体にとって有利な財源となる。一方で、措置額は個別団体に色をつけて配られるわけではなく交付税総額の中に溶け込むため、実際に手元に増えた実感を持ちにくいという特徴がある。事業の財源を検討する担当者は、補助金と交付税措置のどちらで手当てされるか、措置されるとして算入率がどの程度かを確かめる必要がある。

補助金との違いと「見えにくさ」

交付税措置は補助金と並ぶ国の財政支援の手段だが、性質が大きく異なる。補助金は対象事業に紐づいて現金が交付されるのに対し、交付税措置は基準財政需要額への算入という形をとるため、普通交付税の算定全体に溶け込んで個別の事業に色がつかない。三位一体改革では国庫補助金の廃止・縮減が大規模に進み、税源移譲と交付税措置による一般財源への切り替えが行われた。この結果、自治体側からは「いくら措置されたのか」が見えにくくなり、基準財政収入額が需要額を上回る不交付団体には措置そのものが及ばないという構造的な限界が残る。

地方債の元利償還金算入

交付税措置の中核は、地方債の元利償還金の一定割合を後年度の基準財政需要額に算入する仕組みである。たとえば緊急防災・減災事業債や過疎対策事業債は元利償還金の70パーセントが算入され、臨時財政対策債は理論償還額の全額が算入される。この算入率の高さが、事業を起債で賄うか一般財源で賄うかの判断に直接影響する。ただし算入率は法令で固定された権利ではなく地方財政計画の運用で決まるため、国の財政事情で見直されれば将来の見込みが狂う点に注意を要する。担当者は起債を選ぶ際、充当率と交付税算入率の組み合わせで実質的な地方負担を見積もる。

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