地域未来投資促進法とは、地域の特性を生かして高い付加価値を生み出し域内経済に波及効果を及ぼす地域経済牽引事業を、計画認定と支援措置で促進する法律である(平成19年法律第40号)。
地域に根ざした企業の中から、地域経済を引っ張る存在を見つけて集中的に支援しようとするのが地域未来投資促進法である。同法は、企業立地促進法を全面的に改めて2017年に施行された。市町村と都道府県が地域の強み(農林水産・観光・ものづくり等)を踏まえた基本計画を定め、国がこれに同意する。事業者は、この基本計画に沿って地域経済牽引事業計画を作り、知事の承認を受けると、設備投資減税・地方税の課税免除に伴う減収補填・規制の特例・金融支援などを受けられる。立地補助だけでなく、付加価値の創出と域内への波及(取引・雇用)を重視する点が特徴で、企業誘致部門と産業振興部門にまたがって関わる制度である。
企業立地促進法からの転換
地域未来投資促進法は、2007年制定の企業立地促進法(企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律)を抜本改正したものである。旧法は工場や物流施設などの立地そのものを集積形成の単位として支援したが、人口減少下で立地件数を競う発想に限界が見え、付加価値の創出と地域への波及効果を軸に置き換えられた。新法では、単に企業を呼び込むのではなく、地域の特性(農林水産物、観光資源、技術の集積など)を生かして高い付加価値を生み、域内の取引や雇用に波及する事業を「地域経済牽引事業」として支援する。立地数より中身(稼ぐ力と波及)を問う設計への転換である。
基本計画と地域経済牽引事業計画の二段階
同法の支援は二段階の計画で動く。まず市町村と都道府県が共同で、地域の特性や促進したい事業分野を定めた基本計画を作成し、国(主務大臣)の同意を得る。次に、個々の事業者がこの基本計画に沿って地域経済牽引事業計画を策定し、都道府県知事の承認を受ける。承認を受けた事業者は、設備投資への特別償却・税額控除、地方公共団体が課税免除した場合の地方交付税による減収補填、農地転用や工場立地法の特例といった規制緩和、政府系金融機関の融資などの支援を受けられる。自治体側は、基本計画でどの分野・どの強みを牽引役に据えるかの選択が、その後の支援の方向を左右する。
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)