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ジチテン

16QAM

読み:じゅうろくきゅーえーえむ

意味

16QAMとは、デジタル変調方式の一つで、搬送波の振幅と位相を組み合わせて一度に四ビットの情報を送る、十六値の直交振幅変調をいう。

同じ電波で一度にどれだけ情報を運べるか——16QAMは、防災行政無線のデジタル同報系で住民への一斉放送を支える変調方式である。標準規格ARIB STD-T86の60MHz帯デジタル同報通信システムで用いられ、振幅と位相の十六通りの組み合わせで一度に四ビットを送る。多値で容量に優れる反面、雑音や反射の影響を受けやすく、電波が弱い区域では受信が不安定になりやすい。自治体が同報系をデジタル化する際、より堅牢なQPSKと16QAMのどちらを採るかが調達の論点になる。

同報系デジタル防災無線での採用

16QAMは、市町村の同報系デジタル防災行政無線の標準規格ARIB STD-T86で、60MHz帯の変調方式として採用されている。屋外拡声子局戸別受信機へ音声やデータを一斉に送る同報系では、限られた帯域で複数の情報を流す必要があり、一度に四ビットを運べる16QAMが容量の確保に役立つ。振幅と位相を十六段階に分けて使うため、同じ時間で送れる情報はQPSKの二倍になる。一方で段階を細かく刻む分、信号のわずかな乱れが誤りにつながりやすく、受信側には品質の高い電波が要る。

容量と弱さの兼ね合い

16QAMの利点である多値化は、そのまま弱点にもなる。雑音や建物・地形による反射で信号が乱れると、十六の段階を取り違えて誤りが増える。このため、電波が届きにくい山間部や市街地の陰になる区域では、容量は劣っても誤りに強いQPSKや、移動系の4値FSKが選ばれることがある。自治体が同報系を整備するときは、対象区域の地形・建物の状況と必要な情報量を見比べ、16QAMの容量を生かせるか、堅牢さを優先するかを判断する。規格上はどちらも選べるため、現場の条件に応じた選定が品質を左右する。

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