QPSKとは、デジタル変調方式の一つで、搬送波の位相を四通りに変えて一度に二ビットの情報を送る、四相位相偏移変調をいう。
容量は控えめでも、電波が弱い場所で確実に届く——QPSKは、位相を四通りに変えて情報を送るデジタル変調方式である。一度に送る情報を二ビットに絞る分、16QAMより雑音や反射に強く、受信が安定しやすい。防災行政無線の同報系をデジタル化する際、容量に優れる16QAMと、堅牢なQPSKのどちらを採るかが選定の分かれ目になる。移動体向けの無線では、位相を少しずつずらして増幅器に優しくしたπ/4シフトQPSKが用いられてきた。
位相だけで情報を運ぶ
QPSKは、搬送波の位相を九十度ずつ四通りに切り替え、その違いで一度に二ビットを表す変調方式である。振幅も使う16QAMと違い位相だけを使うため、信号の段階が粗く、雑音や反射で多少乱れても取り違えが起きにくい。容量は16QAMの半分になるが、電波が弱い区域や移動中でも安定して受信できる。デジタル無線の基礎的な方式として用いられ、防災行政無線でも同報系の選択肢の一つになる。携帯電話や衛星通信など、確実さが重んじられる無線でも採用されてきた基本的な方式である。
防災無線での位置づけ
市町村が同報系のデジタル防災行政無線を整備する際、ARIB STD-T86の枠内で容量に優れる16QAMを採るか、誤りに強いQPSKを採るかは、対象区域の電波の状況による。山影や建物で電波が弱まりやすい区域では、確実に住民へ届けることを優先してQPSKが向く場面がある。移動系では、増幅器の負担を抑えるため位相の変化を緩めたπ/4シフトQPSKが用いられてきたが、近年の260MHz帯移動系では構成のより簡素な4値FSKへ移っている。方式の選択は、容量・到達性・装置の費用の兼ね合いで決まる。
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