都市施設とは、都市の健全な発展と機能を支えるために都市計画に定める施設をいう(都市計画法)。道路、公園、上下水道、学校、病院、ごみ処理場など、都市の生活や活動の基盤となる公共的な施設がこれにあたる。
道路や公園、上下水道といった基盤がなければ、都市は人が暮らし働く場として成り立たない。都市施設は、こうした都市の骨格をなす公共的な施設を、計画的に位置づけて整備するために都市計画で定める対象である。
都市計画法は、交通施設である道路や駐車場、公共空地である公園や緑地、供給処理施設である上下水道やごみ処理場、教育文化施設である学校や図書館など、都市施設として定めうる施設を列挙している。これらを都市計画に位置づけると、その施設の種類、名称、位置、規模が定まり、整備すべき区域が明らかになる。都市計画に定められた都市施設の区域内では、将来の整備に支障となる建築が制限される一方、整備のために必要な土地を収用できる道も開かれる。都市施設を計画的に定めることで、無秩序な土地利用を防ぎ、必要な基盤を計画的に確保することができる。
都市計画決定がもたらす建築制限
都市施設を都市計画に定めることの大きな効果は、その区域内における建築の制限である。道路や公園などの都市施設の区域が都市計画に決定されると、その区域内では、将来の事業の妨げとなるような建築物の建築が制限される。具体的には、容易に移転や除却ができる二階建て以下の木造建築など、限られたものを除いて、原則として建築が認められない。これは、いざ施設を整備しようとした段階で、立派な建物が建っていて用地の確保が難航する事態を避けるためである。計画決定の段階で建築を抑えておくことで、後の事業を円滑に進められる。ただし、計画決定から実際の整備までに長い年月がかかると、その間ずっと土地の利用が制限される土地所有者の負担が問題となる。長期間整備されない都市計画施設をめぐる制限のあり方は、計画の見直しとあわせて課題となっている。
都市計画の三つの内容のなかでの位置
都市施設は、都市計画の中心的な内容の一つである。都市計画が定める事項は、大きく、土地利用を規制する地域地区、都市の基盤を整備する都市施設、一定の区域を一体的に開発する市街地開発事業の三つに整理できる。地域地区が、用途地域などによって土地の使い方の枠組みを定めるのに対し、都市施設は、その土地利用を支える道路や公園、上下水道などの基盤を具体的な施設として位置づける。さらに市街地開発事業は、これらを一体的に実現する事業の手法である。都市施設は、土地利用の枠組みと、それを実現する事業との間にあって、都市が機能するために不可欠な公共施設を計画的に確保する役割を担っている。
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