達とは、行政機関がその所管事務に関し、特定の個人・団体または下級機関に対して発する命令・指示の形式の一つをいう。
自治体の例規集を開くと、条例・規則のほかに「訓令」「告示」と並んで「達」という形式が載っていることがある。これは何を定める形式なのか。達は、特定の相手方に対する命令・指示を表す例規の形式で、一般的・抽象的な規範を定める条例・規則とは性格を異にする。
歴史的には、上級官庁が下級官庁や特定の個人・団体に対して発する命令を「達」と呼んできた。現在の自治体では、訓令・通達と並ぶ内部的な命令形式として位置づけられたり、特定の者に対する処分的な指示の形式として用いられたりする。その用法は自治体ごとの例規の体系によって異なり、訓令が機関内部の組織・事務処理を一般的に規律するのに対し、達は特定の相手への個別的な指示という色彩を持つことが多い。
例規体系における位置づけ
達は、自治体の例規の形式の一つで、特定の個人・団体または下級機関に対して発せられる命令・指示を表す。一般的・抽象的な法規範を定める条例・規則と異なり、達は名宛人が特定される個別的な性格を帯びることが多い。機関内部の組織や事務処理の基準を一般的に定める訓令とも区別され、訓令が組織法的・一般的であるのに対し、達はより個別具体的な指示に用いられる傾向がある。もっとも、その厳密な用法や訓令・通達との使い分けは自治体ごとの例規の慣行によって異なり、統一された定義があるわけではない。
訓令・通達との異同
達・訓令・通達は、いずれも条例・規則のような法規ではなく、行政機関の内部や特定の相手に向けられた命令・指示の形式である点で共通する。一般に、訓令は上級機関が下級機関の組織・事務処理を一般的に規律する命令、通達は法令の解釈や運用方針を示す指示、達は特定の相手に対する個別的な命令・指示として整理されることが多い。ただし、これらの区別は厳密な法令上の定義に基づくものではなく、自治体ごとの例規規程や慣行によって運用が分かれる。例規を読む際には、形式名称だけでなく、それが一般的規範か個別的指示かという内容に即して性格を判断する必要がある。
ご意見箱(匿名でひとことから投稿できます)