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ジチテン

水力発電

読み:すいりょくはつでん

意味

水力発電とは、水の落差や流れが持つ運動エネルギーで水車を回し、発電機で電気を起こす再生可能エネルギーである。

ダムに貯めた水を落下させて水車を回す光景は、水力発電のもっとも知られた姿である。水の位置エネルギーを電力に変える発電方式で、燃料を燃やさず発電時に温室効果ガスを出さない再生可能エネルギーに位置づけられる。発電方式は、ダムに水を貯める貯水池式・調整池式、川の流れをそのまま使う流れ込み式(自流式)に大別され、近年は出力1,000キロワット以下の小水力・中小水力が農業用水路や上下水道施設で見直されている。河川の水を使うため河川法による水利使用の許可や流量の調整が前提となり、自治体は公営の発電所運営や、農業用水路を活用した小水力の導入主体として関わる。固定価格買取制度(FIT制度)の対象でもあり、地域の未利用落差を電源化する取り組みが各地で進む。

規模で分かれる発電方式と中小水力の再評価

水力発電は規模と取水の方式で性格が大きく変わる。大規模なものはダムで水を貯め、需要に合わせて放流量を調整できる貯水池式・調整池式で、出力の調整がきく点が火力や原子力にない強みとなる。一方、川の流れをそのまま導いて発電する流れ込み式は、構造が単純で環境への影響が小さいが、出力が河川流量に左右される。大規模な開発適地が乏しくなった今日、注目されるのが出力の小さい中小水力・小水力である。農業用水路の落差、上水道の配水過程で生じる余剰圧力、下水処理場の放流落差など、これまで使われてこなかった身近な落差を電源に変える試みが広がっている。設備が小さく地域で維持管理しやすいため、自治体や土地改良区が事業主体となる例が増えている。

河川法の水利権と自治体の関わり

水力発電は河川の水を継続して使うため、河川法に基づく流水の占用(水利使用)の許可が事業の前提となる。発電のために取水できる水量や期間は許可によって定まり、下流の利水や河川環境への影響を踏まえて調整される。既存の農業用水路を使う小水力でも、新たに発電目的の取水が加わる場合は手続が必要になる。自治体の関わり方は二つある。一つは、企業局や公営企業として自ら発電所を保有・運営し、売電収入を得る立場である。もう一つは、農業用水を所管する部署や土地改良区と連携し、用水路の落差を使った小水力導入を支援・主導する立場である。固定価格買取制度の活用や国の補助制度と組み合わせ、地域の未利用エネルギーを掘り起こす政策手段として位置づけられている。

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