FIT制度(固定価格買取制度)とは、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法、平成23年法律第108号)に基づき、太陽光・風力・水力・バイオマス・地熱等の再生可能エネルギー源から発電された電力を、国が定めた固定価格で電力会社が一定期間買い取ることを義務付ける制度のことである。
再生可能エネルギーは初期投資が大きく事業採算が読みにくいため、放置すれば普及が進まない。FIT制度(固定価格買取制度)は、FIT法(平成23年法律第108号)に基づき、太陽光・風力・水力・バイオマス・地熱等の再生可能エネルギーで発電された電力を、国が定めた固定価格で電力会社が一定期間買い取ることを義務付ける制度である。
FIT制度は再生可能エネルギーの普及・価格低下を促す政策として2012年(平成24年)7月に施行された。買取価格(調達価格)と期間は経済産業大臣が毎年度決定し、電力会社が支払う買取費用は電気使用者全員が負担する「再エネ賦課金」(電気料金に上乗せ)で賄われる。太陽光発電の急速な普及・コスト低下に伴い、2022年(令和4年)からは大規模再エネについてFIP制度(市場価格に一定額を上乗せする方式)への移行が進み、FIT制度は段階的に見直されている。
買取価格の設定と変遷
FIT制度の買取価格は「調達価格等算定委員会」の意見を踏まえて経済産業大臣が設定する。制度開始当初(2012年度)は住宅用太陽光(10kW未満)が1kWhあたり42円と高額に設定され、大量の太陽光パネルが設置された。その後、設備費の低下・普及の進展に応じて買取価格は毎年度引き下げられ、2024年度では10kW未満の太陽光の買取価格は16円/kWhまで低下した(価格は毎年度改定されるため、最新値は資源エネルギー庁の告示を確認すること)。
地方自治体との関係
自治体がFIT制度と関わる場面としては、公共施設(庁舎・学校等)の屋根への太陽光パネル設置でFIT認定を受けて売電する取り組み、農地や遊休地の太陽光発電事業への農地転用許可・開発許可、地域の景観・農業・生態系への影響を考慮した太陽光発電の条例規制(設置を規制・誘導する条例の制定)がある。FIT制度で大量の太陽光設備が設置された一方、「景観破壊」「農地の無秩序な転用」等の問題が顕在化し、設置ルールを定める条例を制定する自治体が増えている。
FIP制度への移行
2022年(令和4年)から導入されたFIP制度(フィード・イン・プレミアム)は、大規模再エネ事業者を対象に、卸電力市場の参照価格に一定額(プレミアム)を上乗せする形で収入を保証する制度であり、FIT(固定価格)より市場価格に連動した設計となっている。発電事業者は市場価格の変動を考慮しながら発電計画を立てる必要があり、電力市場への統合を促す設計となっている。地方自治体や地域新電力にとっては、FIP移行後の地域産再エネ電力の調達手法の見直しが課題である。
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