ジチテン

土地改良区

読み:とちかいりょうく

別名:改良区
意味

土地改良区とは、土地改良法に基づき一定地域の農業者が組織し、用排水路やため池などの土地改良施設の新設・管理を行う公共組合をいう。

水路の老朽化や水利調整をめぐる相談で農業担当課が必ず関わる相手が土地改良区である。土地改良区は土地改良法に基づき、地域の農業者である組合員が一定の同意要件のもとで設立する公共組合で、用排水施設・ため池農道などの土地改良施設を造り、その後の維持管理と賦課金の徴収を担う。営利を目的とせず、組合員から徴収する賦課金と国・都道府県・市区町村補助で運営され、設立や解散には都道府県知事の認可を要する。土地改良事業のうち国営・都道府県営の大規模事業は行政が施行するが、団体営事業の多くは土地改良区が事業主体となり、完成後の施設も土地改良区が管理する。農業の担い手減少と組合員の高齢化で賦課金収入が細る一方、施設は更新期を迎えており、市区町村は管理の広域化や統合、多面的機能支払交付金による地域ぐるみの保全活動と土地改良区の役割分担を調整する場面が増えている。

設立・運営の仕組み

土地改良区は土地改良法に基づく公共組合で、地域の農業者が組合員となって組織する。設立には事業に参加する資格を持つ者の3分の2以上の同意を得て都道府県知事の認可を受ける必要があり、設立後は組合員から徴収する賦課金を主たる財源とする。賦課金は受益の程度に応じて配分され、施設の更新や維持管理、人件費に充てられる。意思決定は総代会または総会が担い、理事・監事を置く法人格を備えた組織である。営利を目的とせず、特定の地域の土地改良事業を共同で行うために設けられる点で一般の協同組合と性格が異なり、解散や地区の変更にも知事の認可を要する。市区町村は区域内の土地改良区の運営状況を把握し、補助金の交付や統合の調整で関与する。

施設管理と維持の課題

土地改良区は土地改良事業で造成した用排水路・ため池・揚水機場・農道などの土地改良施設を、完成後も継続して維持管理する。これらの施設は造成から数十年を経て更新期を迎えるものが多く、組合員の減少と高齢化で賦課金収入が細る一方、更新費用は増大して経営を圧迫している。市区町村と都道府県は、複数の土地改良区の合併による運営基盤の強化、施設の長寿命化計画の策定、多面的機能支払交付金を用いた地域住民を含む保全活動への移行などで負担の分散を図る。担い手への農地集積が進む地域では、農地中間管理機構を介した利用集積と水利調整を土地改良区がどう支えるかが、農業基盤の維持を左右する論点となっている。

つながりのある用語

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