総合支援資金とは、生活福祉資金の一つで、失業等により日常生活の維持が困難となった世帯に対し、生活の立て直しまでの生活費や住宅入居費等を都道府県社会福祉協議会が貸し付ける資金をいう。
失業して次の仕事が決まるまでの数か月、家賃と生活費をどうつなぐか。この生活再建までの期間を支える貸付が総合支援資金である。資金は三つに分かれ、生活再建までの生活費にあてる生活支援費(二人以上世帯は月20万円以内、単身世帯は月15万円以内、原則3か月)、敷金・礼金等にあてる住宅入居費(40万円以内)、滞納家賃や公共料金の立替え、債務整理の費用等にあてる一時生活再建費(60万円以内)からなる。連帯保証人を立てれば無利子、立てない場合は年1.5%の利子で、申込み窓口は市区町村社会福祉協議会である。単なる貸付ではなく、生活困窮者自立支援制度の自立相談支援機関による継続的な支援を受けることが利用の要件とされ、家計の立て直しの計画とセットで貸し付ける設計になっている。新型コロナウイルス感染症の特例貸付では、緊急小口資金に続く第二弾として初回3か月・延長・再貸付と段階的に拡大され、住民税非課税世帯への償還免除を含む大規模な運用が行われた。
相談支援と一体の貸付という設計
総合支援資金が他の貸付と異なるのは、お金を渡すことではなく生活の立て直しを完成させることを目的に据えている点である。利用には原則として自立相談支援機関の関与が要件となり、相談員が世帯の収支や求職活動の状況を把握しながら、貸付期間中も面談を続ける。住居を失うおそれのある世帯では、家賃相当額を支給する住居確保給付金をまず活用し、それでも不足する初期費用や生活費を総合支援資金で補うという併用が典型的な組み立てになる。コロナ特例ではこの相談支援要件が事実上緩和され、スピード重視の貸付に転じた結果、償還開始後に多数の借受人が困窮状態のままであることが表面化した。特例後の通常運用では、貸付が適する世帯か、給付や保護が適する世帯かの見極めが改めて重視されており、収入回復の見通しという将来予測を相談員と社協がどう判断するかが、この資金の使いどころを決める。
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