ジチテン

最低制限価格

読み:さいていせいげんかかく

意味

最低制限価格とは、競争入札において発注者が定める落札価格の下限値。この価格を下回る入札は自動的に失格となり、過度な低価格落札(ダンピング)を防ぐ役割を果たす。

競争入札では一円でも安い価格を入れた者が落札するのが原則だが、利益を度外視した極端な安値(ダンピング)での受注は、工事の手抜きや品質低下、下請業者へのしわ寄せ、ひいては公正な競争の阻害を招く。最低制限価格は、これを防ぐために発注者が設定する落札価格の下限であり、この価格を下回った入札は内容を問わず自動的に失格となる(地方自治法施行令第167条の10)。

最低制限価格は予定価格の6割から9割程度の範囲で設定されることが多く、算定方式は自治体ごとに異なる。よく似た制度に低入札価格調査制度があるが、こちらは一定割合を下回った入札について採算性などを審査したうえで可否を判断するのに対し、最低制限価格は下回れば機械的に失格とする点で運用が簡便であり、建設工事・測量・設計委託といった契約に広く適用される。

予定価格との関係

予定価格が入札の上限価格として機能するのに対し、最低制限価格は下限価格として機能する。落札者は原則として、この上限と下限の範囲内に収まった入札のうち最も低い価格を入れた者となる。両者を設けることで、発注者は予算の範囲内(予定価格以下)で契約しつつ、品質を損なう安値受注(最低制限価格未満)を排除できる。最低制限価格を事前に公表すると、その額に入札が集中して同額くじ引きが多発するため、原則として非公表とし、開札後に設定額と照合して失格者を判定する運用が一般的である。

ご意見箱(匿名で投稿できます)

0 / 2000