区域区分の方針とは、都市計画区域マスタープランの一部として、市街化区域と市街化調整区域を区分するかどうか、区分する場合の基本的な方向を定める方針である(都市計画法第6条の2)。
線引きをするか否か、するならどの範囲を市街化区域とするかは、都市の骨格を左右する重大な選択である。これを個々の都市計画決定の前に大きな方向として示すのが区域区分の方針である。都道府県が定める都市計画区域マスタープランの中で、人口や産業の見通し、市街地の拡大圧力を踏まえて、区域区分の要否と基本的な考え方を述べる。これにより、後続の市街化区域・市街化調整区域の決定や用途地域の指定が一貫した方針のもとで行われる。線引きの是非は地元の開発期待と環境保全の対立が表面化しやすい論点であり、方針段階での合意形成が後の個別決定の円滑さを左右する。
マスタープランの中での位置づけ
区域区分の方針は、単独の都市計画ではなく、都市計画区域の整備、開発及び保全の方針(都市計画区域マスタープラン)を構成する内容の一つである。同マスタープランは、都市計画区域全体の長期的な土地利用・施設整備・環境保全の方向を都道府県が定めるもので、その中で区域区分の有無と方向、おおむねの市街化区域の規模などを示す。個別の市街化区域・市街化調整区域の決定や用途地域の指定は、この方針に即して行われなければならない。したがって方針は、線引きをめぐる個別の都市計画決定の上位に立つ枠組みとして機能する。
非線引き都市計画区域との関係
区域区分は全国一律に義務づけられているわけではない。三大都市圏の一定の区域や指定都市の都市計画区域などでは区域区分が義務とされるが、それ以外の都市計画区域では、区域区分をするかどうかを都道府県が選択できる。区域区分の方針は、まさにこの選択の判断と理由を示す場である。区分しない場合の都市計画区域は非線引き都市計画区域と呼ばれ、市街化区域・市街化調整区域の別がない代わりに、特定用途制限地域などで最低限の土地利用の秩序を保つことになる。方針では、区分しない選択をとる場合にその区域の土地利用をどう誘導するかの考え方もあわせて示される。
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