国土利用計画法とは、国土の総合的かつ計画的な利用を図るため、国土利用計画の策定、土地利用基本計画、土地取引の規制などを定めた法律である(昭和49年法律第92号)。地価高騰への対応を背景に制定された。
都市計画法は都市計画区域を、農業振興地域整備法は農地を、というように、土地利用の法律は分野ごとに分かれている。国土利用計画法は、これら個別法の上位に立って国土全体の利用方針を束ね、土地利用基本計画によって都市・農業・森林・自然公園・自然保全の五地域の調整を図る枠組みを定める法律である。
制定は1974年で、列島改造ブームによる地価の急騰と投機的な土地取引が社会問題化したことが背景にある。法は国・都道府県の国土利用計画と、都道府県が定める土地利用基本計画という計画の体系を置くとともに、一定面積以上の土地取引に対する届出・許可の制度を設けて、投機的取引や地価の高騰を抑える。
実務で関わりが多いのは土地取引の届出制度である。一定規模以上の土地を売買等で取得した場合、原則として取得後に都道府県知事へ届け出る義務がある。窓口では、取引面積が届出の基準に達するか、利用目的が適切かといった相談を受ける。
土地利用基本計画による五地域の調整
国土利用計画法の中核の一つが、都道府県が定める土地利用基本計画である。これは都市地域・農業地域・森林地域・自然公園地域・自然保全地域の五つの地域を区分し、それぞれに対応する個別規制法(都市計画法・農振法・森林法など)の運用を上位から方向づける計画である。個別法どうしで土地利用の指定が競合・矛盾しないよう調整する役割を担い、国土利用の全体像を示す。個別の規制は各法律が行い、土地利用基本計画はその交通整理をする位置づけである。
土地取引規制(届出・許可)
国土利用計画法は土地の投機的取引と地価高騰を抑えるため、土地取引の規制を設けている。基本となるのは事後届出制で、市街化区域で2000平方メートル以上など一定面積以上の土地を売買等で取得した者は、契約後2週間以内に都道府県知事へ利用目的等を届け出る。地価が著しく上昇するおそれのある区域には、より強い注視区域・監視区域の事前届出制や、規制区域の許可制が用意されている。バブル期にはこれらの強い規制が発動されたが、地価が落ち着いた現在は事後届出制が中心である。
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