公売とは、滞納処分により差し押さえた財産を、地方団体の長が入札またはせり売りの方法により公的に売却して金銭に換え、滞納税に充てる手続をいう。
差し押さえた不動産や動産を、どのように売却して滞納税に充てるのか。公売は、差押えに続く換価の中心的な方法であり、入札やせり売りという公開の手続で財産を売却する。地方団体の長は公売に先立ち、公売財産や公売の日時・場所、見積価額などを記載した公売公告を行い、買受希望者の参加を募る。売却決定により買受人が決まると、買受代金の納付と引換えに権利が移転し、その代金は滞納税や滞納処分費に充当され、残余があれば滞納者に交付される。近年は不動産公売やインターネット公売の活用も広がっている。差押えが財産の処分を制限する保全であるのに対し、公売はその財産を実際に売却して金銭化する換価の局面である点を区別する。
公売公告から売却決定までの流れ
公売は、差し押さえた財産の見積価額の評価に始まり、公売公告、入札またはせり売りの実施、最高価申込者の決定、売却決定、買受代金の納付という流れで進む。公売公告では、公売する財産、公売の方法と日時・場所、見積価額、公売保証金の額などを示し、公告は一定期間前までに行う。入札の方法では、見積価額以上で最も高い価額を申し込んだ者が最高価申込者となり、地方団体の長がその者に対して売却決定を行う。買受人が買受代金を納付期限までに納付しないときは売却決定が取り消され、公売保証金は返還されないことがある。
換価代金の配当と充当
公売によって得られた代金は、滞納処分費、差押えに係る地方税、交付要求や参加差押えをした他の債権の順に配当・充当される。配当すべき残余が生じたときは滞納者に交付する。公売は差し押さえた財産を金銭に換える換価の代表的な方法であり、預金や給与のように取立てによって換価できる債権とは異なり、不動産や動産は売却を要する。インターネットを用いた公売も実務で広く行われており、参加者の拡大による売却価額の向上や手続の効率化が図られている。
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