換価とは、滞納処分において、自治体が差し押さえた財産を金銭に換える手続で、原則として公売により、一定の場合には随意契約による売却などによって行われるものである。
差押によって確保した財産は、それ自体では滞納税の納付に充てられないため、売却して金銭に換える必要がある。この手続が換価であり、差押・換価・配当と続く滞納処分の中間に位置する。換価の原則的な方法は公売で、入札または競り売りによって不特定多数の買受希望者を募り、最高価申込者に売却する。金銭債権の取立てのように公売になじまない財産は、取立てその他の方法で換価される。滞納者の事業の継続や生活の維持に配慮すべき事情があるときは、換価を一定期間猶予する換価の猶予の制度がある。換価によって得た金銭は、滞納税やその他の債権に配当される。
公売による換価
換価の原則的な方法は公売である。公売は、差し押さえた財産を入札または競り売りの方法で売却する手続で、自治体は公売の日時・場所・財産の内容などを公告し、広く買受希望者を募る。最高価申込者を買受人として決定し、買受代金の納付を受けて財産を引き渡す。公売の手続は、地方税法が国税徴収法の例によることとしているため、国税の公売と同じ枠組みで進められる。金銭債権のように公売になじまない財産については、第三債務者からの取立てなどによって換価する。公売を実施しても買受人が現れないなど特別の事情があるときは、随意契約による売却が認められる場合がある。換価は滞納者の財産を強制的に処分する重い手続であるため、手続の適正と公正な価格の確保が強く求められる。
換価の猶予
換価の猶予は、差押財産の換価を一定期間猶予する制度である。滞納者が、納付すべき税を一時に納付することにより事業の継続または生活の維持が困難となるおそれがあるとき、あるいは滞納者に納付の誠意があると認められるときなどに、申請または職権によって認められる。猶予の期間は原則として一年以内で、状況に応じて延長されることがある。換価の猶予が認められると、その期間中は差押財産の換価が行われず、新たな差押も原則として控えられる。猶予を受けるためには、原則として担保の提供が求められ、猶予期間中の分割納付などの条件が付される。滞納整理にあたって、画一的な換価ではなく、滞納者の実情に応じた回収を可能にする仕組みとして位置づけられる。
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