瑕疵修補とは、引き渡された工事目的物に契約の内容に適合しない欠陥(瑕疵・契約不適合)がある場合に、受注者がこれを無償で補修・直すことをいう。
工事が完成し検査に合格して引き渡された後でも、後日になって雨漏りやひび割れなどの欠陥が見つかることがある。こうした契約不適合を受注者の負担で直させるのが瑕疵修補である。発注者は、契約不適合責任(旧来の瑕疵担保責任)に基づき、保証期間内であれば受注者に対して瑕疵修補を請求できる。修補に代えて、またはこれとあわせて損害賠償を求めることもできる。修補の請求にあたっては、欠陥の内容・範囲を特定し、相当の期間を定めて修補を求めるのが一般的である。受注者がこれに応じない場合や、修補に過分の費用を要する場合は、損害賠償や代金減額の問題に移る。保証期間や請求できる期間は契約書・約款で定められており、構造耐力上主要な部分など重要な瑕疵については長めの期間を設けることがある。
契約不適合責任との関係
瑕疵修補は、契約不適合責任(民法改正前は瑕疵担保責任と呼ばれた)の中心的な救済手段である。引き渡された目的物が契約の内容に適合しない場合、発注者は受注者に対し、追完請求として瑕疵修補(補修)を求めることができる。修補が可能であればまずこれを請求し、受注者が応じない、修補が不能、修補に過分の費用を要するなどの場合に、損害賠償や代金減額の請求に進む。公共工事標準請負契約約款では、引渡し後の一定期間(部位や瑕疵の重大性に応じて一年・二年など、構造耐力上主要な部分は長期)を定め、その期間内に通知された不適合について受注者の責任を認める。期間や請求方法は契約条項に従うため、発注者は瑕疵を発見したら速やかに内容を特定して通知する。
履行保証・保証期間との関係
瑕疵修補を実効あるものとするには、受注者の修補能力や資力が前提となる。受注者が倒産や廃業で修補できない場合に備え、契約保証金や履行保証保険、瑕疵に対する保証(瑕疵保証)を組み合わせて担保することがある。保証期間内に発生した瑕疵は受注者の負担で修補されるが、受注者が応じられないときは保証によって発注者が修補費用を回収する。保証期間は契約で定め、引渡し時を起点とするのが通常である。発注者は、保証期間中に定期的な点検や巡回で瑕疵の早期発見に努め、期間満了の直前にあらためて目的物を確認して、必要な修補請求を期間内に行えるよう管理する。
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