庁舎が被災して使えなくなっても、住民への放送を止めない——遠隔制御装置は、防災行政無線の親局を離れた場所から動かすための装置である。本庁舎に置かれた親局を、支所や別の防災拠点から制御し、放送の指令を送れるようにする。災害時に親局のある建物が浸水したり停電したりしても、代替の拠点から放送を続けられる冗長性を生む。親局の操作卓と組み合わせ、複数の場所から無線網を運用する構成を支える。
親局を離れた拠点から動かす
遠隔制御装置は、防災行政無線の中枢である親局を、物理的に離れた場所から操作するための装置である。親局は庁舎などに置かれることが多いが、その建物が被災すると放送ができなくなる恐れがある。遠隔制御装置を支所や別の防災拠点に設けておけば、回線で親局へ指令を送り、屋外拡声子局や戸別受信機への放送を続けられる。これにより、放送機能が一か所の被災で止まらないようにする。操作卓と同じ放送操作を遠隔地から行えるようにし、平時の分散運用にも使われる。
冗長性と災害時運用
災害対応では、情報を伝える手段が一つ欠けても全体が止まらない冗長性が重んじられる。遠隔制御装置は、親局の操作卓と並ぶ制御点を別の場所に用意することで、この冗長性を防災行政無線に与える。浸水・停電・通信途絶などで本庁舎の機能が損なわれても、あらかじめ定めた代替拠点から放送を引き継げる。自治体が無線網を設計する際は、どの拠点に遠隔制御装置を置き、どの順で制御を引き継ぐかを、業務継続の計画とあわせて定めておく。
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