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ジチテン

ARIB規格

読み:あらいぶきかく

意味

ARIB規格とは、一般社団法人電波産業会(ARIB、アライブ)が策定する、電波を利用する通信・放送システムの標準規格である。法令の技術基準を補い、無線設備の方式や機器間の接続仕様を定める民間の標準である。

防災行政無線デジタル化整備の仕様書には「ARIB STD-T86準拠」のような規格番号の指定が並び、この一行が調達する設備の方式を事実上決める。電波法令が定める技術基準は混信の防止など最低限の事項にとどまるため、メーカーが異なっても設備同士がつながるための詳細な仕様は、関係事業者が参加する電波産業会の標準規格として定められている。市町村の同報系は60MHz帯のSTD-T86、その低廉化を図ったTYPE2のSTD-T115、都道府県・市町村の移動系はSTD-T79というように、防災行政無線の主要方式はいずれもARIB規格で規定される。発注側の自治体職員がこの規格を読み込むことはまれだが、どの規格に準拠させるかの選択は、調達できる機器の範囲、戸別受信機の価格帯、既設設備との互換性を左右する。規格は審議会答申省令改正と連動して改定されるため、整備から年数を経た設備の増設では、同じ規格番号でも版の違いが互換性の確認事項になる。

同報系のSTD-T86とTYPE2、移動系のSTD-T79

市町村デジタル同報通信システムの標準規格STD-T86は、60MHz帯の電波を使い16QAM変調で音声とデータを送る方式を定めており、現行のデジタル同報系整備の基本形である。戸別受信機が高価になりがちな同方式に対し、2014年9月の情報通信審議会の一部答申を受けて低廉化を図ったのが市町村デジタル同報通信システムTYPE2の標準規格STD-T115で、SCPC方式による簡素な構成をとり、安価な戸別受信機の供給につながった。移動系では、都道府県・市町村デジタル移動通信システムの標準規格STD-T79が260MHz帯の方式を定める。どの規格で整備するかは音達範囲や戸別受信機の配備計画と一体の判断であり、同報系をTYPE2で整備して戸別受信機の配備を広げる選択のように、規格の選び方がそのまま伝達手段の戦略になる。

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