用途変更とは、建築物の使い道(用途)を、もとの用途から別の用途に変えることをいう。一定規模以上の特殊建築物への用途変更には建築基準法に基づく確認申請が必要となり、変更後の用途に応じた基準への適合を要する。
空き家や空きビルを店舗や福祉施設に転用する動きが広がるなか、建物の使い道を変える「用途変更」が実務で問われる場面が増えている。用途変更は、建物を物理的に建て替えなくても、使い方を変えるだけで建築基準法上の手続や基準が変わることを理解しておくべき論点である。
建築基準法では、その用途に供する床面積の合計が200平方メートルを超える特殊建築物(店舗、共同住宅、福祉施設など)へ用途を変更する場合、原則として確認申請が必要になる。変更後の用途では、採光・排煙・防火区画・避難経路などの基準が新たに効いてくるため、もとの建物のままでは基準を満たさないことがある。
類似の用途どうしの変更(例えば事務所間)では確認が不要なこともあり、何が確認の要る用途変更にあたるかの判断が入口となる。窓口では、転用の構想に対し、確認申請の要否、適合させるべき基準、既存不適格部分の扱いを整理して助言する役割を担う。
確認申請が必要になる用途変更
用途変更のすべてに確認申請が要るわけではない。建築基準法では、用途を変更してその用途に供する部分の床面積の合計が200平方メートルを超える特殊建築物とする場合に確認申請を要するのが基本である(2019年改正で100平方メートルから200平方メートルへ引き上げられた)。また、変更前後の用途が政令で定める「類似の用途」相互間(例えば博物館と図書館など)であれば確認は不要となる。何が特殊建築物にあたり、何が類似用途かを見極めることが、用途変更の手続の出発点である。
変更後の用途で効いてくる基準と既存不適格
用途を変えると、変更後の用途に応じた建築基準法の規定が適用される。採光、排煙設備、内装制限、防火区画、避難施設などは用途で要求が異なり、もとの建物のままでは不足することがある。既存不適格建築物の用途変更については、現行基準への適合を一律に求めず一定の緩和規定が置かれているが、用途変更にあわせて遡及適用される規定もある。空きビルの転用では、この適合のための改修費が事業の成否を左右するため、計画の初期に基準への適合可否を確認しておく必要がある。
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