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特例容積率適用地区

読み:とくれいようせきりつてきようちく

意味

特例容積率適用地区とは、都市計画法に基づく地域地区の一種で、敷地ごとに指定容積率を超える範囲を相互に移転できるよう、複数の敷地間で未利用の容積を活用する地区をいう。

都心の駅前に高度利用の余地が残っていても、歴史的建造物や低層の公共施設が建つ敷地では、与えられた容積率を使い切れずに眠らせてしまうことがある。特例容積率適用地区は、こうした敷地で使われずに残った容積を、同じ地区内の別の敷地へ移して有効に使えるようにする制度である。

この地区では、都市計画で区域と最高限度を定めたうえで、複数の敷地が共同で申請すれば、ある敷地の未利用容積を別の敷地に上乗せできる。容積を譲り渡した側の敷地には、将来も容積を増やせないよう制限が登記され、譲り受けた側はその分だけ大きな建物を建てられる。

代表例が東京駅周辺で、丸の内駅舎の保存に伴う未利用容積を周辺ビルへ移転し、駅舎復原の事業費を生み出した。高度利用地区特定街区が単一敷地内での容積緩和を扱うのに対し、本制度は敷地をまたいだ容積の移転を可能にする点に特徴がある。

敷地をまたいで容積を移転する仕組み

特例容積率適用地区は、一つの敷地で使い切れない容積率を、同じ地区内の他の敷地へ移転して活用できるようにする地域地区である。通常、容積率は敷地ごとに用途地域で定められた上限の範囲でしか使えず、低層の建物しか建たない敷地では上限まで使われずに容積が眠ってしまう。この制度では、都市計画で地区の区域と容積率の最高限度を定めたうえで、複数の敷地の所有者が共同で特例容積率の指定を申請すると、ある敷地の未利用分を別の敷地に上乗せして指定できる。容積を移転した側の敷地には、移転した分だけ将来も建築できないことが登記により明らかにされ、移転を受けた側はその容積を加えた規模の建物を建てられる。歴史的建造物の保存や低未利用地の活用と、周辺敷地の高度利用とを両立させる手法として用いられる。

東京駅丸の内の保存活用と類似制度との違い

本制度の代表的な活用例が東京駅周辺の大手町・丸の内・有楽町地区である。重要文化財である丸の内駅舎は低層で、その敷地には大量の未利用容積が残っていた。この容積を周辺の高層ビルへ移転することで、駅舎の保存・復原に要する事業費を生み出し、周辺の高度利用と歴史的建造物の保存とを同時に実現した。よく似た制度に高度利用地区・特定街区・総合設計制度があるが、これらはいずれも一つの敷地の中で空地の確保などと引き換えに容積率を緩和するものである。これに対し特例容積率適用地区は、複数の敷地の間で容積そのものを移転させる点で性格が異なり、容積移転(TDR)を都市計画の枠組みで制度化したものと位置づけられる。

つながりのある用語

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