意味
容積移転とは、ある敷地で使い切らない未利用の容積率を、隣接または近接する別の敷地に移し、移転先で本来より高い容積率の建築を可能とする手法の総称をいう。
歴史的建造物や低層のままにしておきたい敷地は、本来使える容積率を余らせている。容積移転は、この未利用容積を別の敷地へ移すことで、保存すべき建物を低層のまま残しつつ、受け手の敷地で集約的な高度利用を実現する手法である。特例容積率適用地区や特定街区、総合設計制度などの枠組みで運用され、東京駅の赤レンガ駅舎の保存で周辺ビルへ容積を移転した事例がよく知られる。送り手の敷地には容積を移した分の建築制限がかかり続け、受け手は割り増された容積で建てられるため、両者の権利関係を都市計画や契約で固定する必要がある。保存と開発のトレードオフを金銭的な補償ではなく容積という資産のやり取りで調整する点に、この手法の特徴がある。
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