趣旨採択とは、議会が請願・陳情について、その趣旨は了とするが採択までは至らない場合などに行う中間的な議決上の取扱いである。
議会に出された請願を、賛成しきれないが無下にもできないとき、どう処理するのか。趣旨採択は、請願・陳情の審査において、願意の趣旨には理解・賛同を示しつつ、財政上の制約や実現可能性などから全面的な採択(実現を期する議決)には踏み切れない場合に用いられる取扱いである。採択・不採択という二分の処理になじまない案件について、議会の意思を柔らかく表現する慣行的な手法であり、会議規則や先例で運用される。採択された請願は執行機関への送付・処理経過報告の対象となるのに対し、趣旨採択の効果は議会・自治体ごとの先例により差がある。議会事務局は、請願の審査結果の整理や、趣旨採択の取扱い・先例について照会を受けることが多い。
位置づけと運用
請願・陳情の審査結果は、採択・不採択を基本とするが、これになじまない案件のために中間的な取扱いとして趣旨採択(あるいは一部採択・継続審査)が慣行的に用いられてきた。趣旨採択は、願意の趣旨自体は了とするものの、実現には財政上・制度上の制約があるなどの理由で全面的な採択に踏み切れない場合に選ばれる。法律に明文の定めがある取扱いではなく、各議会の会議規則・委員会条例・先例によって運用されるため、その効果や位置づけは自治体ごとに差がある。
採択との違いと実務
採択された請願は、議会が執行機関に送付して処理経過・結果の報告を求めることができるなど、一定の手続効果を伴う。これに対し趣旨採択は、議会の賛意を表明するにとどまり、執行機関への送付や処理報告の取扱いが採択ほど明確でない場合がある。このため、趣旨採択を多用すると議会の意思表示が曖昧になるとの指摘もあり、議会改革の文脈で取扱いの整理が議論されることがある。議会事務局は、審査結果の用語(採択・不採択・趣旨採択・継続審査)の整理、先例に沿った処理、紹介議員や提出者への結果通知などの事務を担う。
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