ジチテン

焼却灰

読み:しょうきゃくばい

意味

焼却灰とは、ごみを焼却処理した後に炉の底に残る燃え殻で、主灰とも呼ばれる焼却残渣である。

ごみを燃やしても物質がすべて気体になって消えるわけではなく、燃え残りの灰が必ず残る。焼却炉の火格子の下に落ちて回収されるのが焼却灰で、重量でみればもとのごみの一割前後にあたる量が出る。焼却灰には燃え残った無機物のほか、重金属類が含まれることがあるため、そのまま埋め立てると浸出水を汚染するおそれがある。市町村管理型最終処分場へ埋め立てるのが一般的だが、近年は処分場の残余容量を延ばすため、溶融スラグエコセメントの原料として再資源化する取り組みも広がっている。排ガスの集じん設備で捕集される飛灰は重金属の濃度が高く、焼却灰とは分けて扱う必要がある点に注意を要する。

主灰(焼却灰)と飛灰の違い

焼却処理で出る残渣は、回収される場所によって主灰と飛灰に分かれる。主灰は炉の底に落ちる燃え殻で、一般に焼却灰と呼ばれるのはこの主灰である。一方、飛灰は排ガスとともに舞い上がった微細な灰を集じん設備で捕集したもので、鉛・カドミウムなどの重金属やダイオキシン類が濃縮されやすい。このため飛灰は廃棄物処理法上、有害なものとして溶融・固化・薬剤処理などの中間処理を経てから埋め立てることが義務づけられている。主灰と飛灰では性状も処理の規制も異なるため、現場では混ぜずに別々に管理し、それぞれに応じた処理ルートに乗せる。

埋立てから再資源化へ

焼却灰の行き先は、長く管理型最終処分場への埋立てが中心だった。しかし最終処分場は新設が難しく残余容量に限りがあるため、灰を減らし資源として使い直す方向へ重心が移っている。代表的なのが、灰を高温で溶かしてガラス質の溶融スラグにし、路盤材などに使う方法と、灰をセメント原料に取り込むエコセメント化である。これらにより埋め立てる量を減らせるが、溶融には大量のエネルギーが要り、再生材の需要先を確保できるかという課題もある。自治体は処分場の延命効果と処理コストを見比べながら、灰の処理方針を選ぶことになる。

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