申告納税方式とは、納税義務者が自ら課税標準と税額を計算して申告し、その申告によって税額が確定する課税の方式をいう。税務当局が税額を確定する賦課課税方式に対する語で、法人住民税や法人事業税などがこの方式による。
税額をだれが確定させるかという問いに、納税者自身が責任を負う形で答えるのが申告納税方式である。納税義務者が自ら税額を計算して申告し、その申告によって納める額が定まる。
国税では所得税や法人税がこの方式をとり、地方税でも法人住民税や法人事業税、地方消費税など、主に法人や事業に関わる税で用いられる。納税者が自ら計算する以上、計算や申告に誤りがあれば、後から税務調査を通じて修正申告や更正が行われ、過少な申告には加算税が課されることもある。申告を適正に行うための帳簿の備付けや記帳が前提となり、納税者の事務負担は賦課課税方式より重い。半面、当局が個々の税額を一から算定しなくてすむため、複雑な所得計算を要する税にはこの方式が適している。
確定の仕組みと是正の手続
申告納税方式では、納税義務者の申告によっていったん税額が確定するが、それが常に正しいとは限らない。申告に誤りや漏れがあった場合、納税者の側からは、税額が過大であれば更正の請求、過少であれば修正申告によって正すことができる。税務当局の側は、調査の結果、申告が適正でないと認めれば、更正や決定によって税額を是正する。意図的な所得隠しや無申告に対しては、本来の税に加えて加算税や延滞金が課され、悪質な場合は重い負担となる。自ら確定させる自由と引き換えに、正確に申告する責任と、誤りを是正される手続が用意されている点が、この方式の構造である。
地方税における申告納税
地方税は賦課課税方式が中心だが、法人に関わる税を中心に申告納税方式が用いられる。法人住民税や法人事業税は、法人が自ら所得や法人税額をもとに税額を計算して申告納付し、地方消費税も事業者が国の消費税とあわせて申告する。これらは、課税の基礎となる所得や売上げが事業者の帳簿に基づくもので、当局が外から一律に把握しにくいため、申告納税方式がなじむ。地方税の徴収を担う自治体にとっては、申告内容の確認や調査をどこまで自前で行うか、国税当局との情報の連携をどう図るかが、適正な課税を確保するうえでの課題となる。
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