生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)とは、介護保険法第115条の45第2項第5号に基づく「生活支援体制整備事業」において、市区町村が配置する地域のインフォーマルな生活支援サービスを開発・調整する役割を担う専門職のことで、第1層(市区町村レベル)と第2層(日常生活圏域レベル)に分けて配置される。
高齢者が地域で暮らし続けるには、介護保険の公的サービスだけでなく、買い物支援や見守り、集いの場といった住民主体の支え合いが要るが、こうした活動は放っておいても生まれない。生活支援コーディネーターは、地域のインフォーマルな生活支援サービスを発掘・育成・調整する専門職であり、公的サービスの外側にある地域の支え合いを意図的につくり育てる点に意義がある(介護保険法第115条の45)。
「地域支え合い推進員」とも呼ばれ、買い物支援・見守り・移送サービス・会食会・体操教室といった住民主体の活動を掘り起こしてつなぐ役割を担う。介護予防・日常生活支援総合事業の「住民主体のサービス」の体制を整える担い手として2015年(平成27年)の介護保険法改正で設けられ、市区町村レベルの第1層と日常生活圏域レベルの第2層に分けて配置される。
第1層・第2層の役割分担
生活支援コーディネーターは市区町村の活動範囲である「第1層」と日常生活圏域(中学校区・小学校区程度の範囲)の「第2層」に配置される。第1層コーディネーターは市区町村全域の社会資源の情報収集・整理・ネットワーク構築・行政との連絡調整を担う。第2層コーディネーターは地域の住民・自治会・ボランティア団体等と直接関わり、具体的なサービスの立ち上げ支援・コミュニティカフェの開設支援・住民の困りごとと支援資源のマッチングを担う。社会福祉法人・NPO・社会福祉協議会等に委託して配置する自治体が多い。
協議体との連携
「協議体」とは生活支援コーディネーターと並走して地域の生活支援の体制整備を推進するために市区町村が設置する多様な関係者の協議・情報共有の場である(第1層協議体・第2層協議体)。協議体には町内会・自治会・ボランティア団体・NPO・民間事業者・医療機関・地域包括支援センター等が参加し、地域の課題・資源・取り組みの情報を共有しながら地域の生活支援の強化策を検討する。生活支援コーディネーターが協議体の事務局を担うことが多い。
配置の課題
生活支援コーディネーターの配置財源は介護保険の地域支援事業費(総合事業費)から捻出されるが、地域の事業量・人材確保・委託先の選定が課題となる。第2層コーディネーターは地域の人間関係を熟知した人材が適任だが、非常勤・兼務での配置が多く専門的なコーディネート機能の発揮が難しい場合もある。生活支援コーディネーターの活動が地域の支え合い活動の拡充(担い手の増加・サービスの多様化)につながっているかを評価し、次期事業計画に反映させるPDCAが重要となる。
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