産業廃棄物処理施設とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律で定める一定規模以上の産業廃棄物の中間処理施設および最終処分場であり、設置に都道府県知事等の許可を要するものである。
産業廃棄物を焼却炉や破砕施設で処理しようとする事業者が、まず確認するのが施設の規模である。法令で定める処理能力の基準を超える焼却施設・破砕施設・最終処分場などは「産業廃棄物処理施設」に該当し、設置には都道府県知事(政令市は市長)の許可が要る。許可申請では、生活環境影響調査(ミニアセス)の結果を添え、周辺の大気・水質・騒音への影響を事前に評価する。施設の種類ごとに能力の下限が決まっており、たとえば焼却施設は1時間あたり200キログラム以上または火格子面積2平方メートル以上といった具合に区切られる。基準未満であれば処理施設の許可は不要だが、業として処理を請け負うなら別途、処理業の許可が要る。施設許可は産業廃棄物処理業の許可とは別の制度であり、自社の廃棄物を自分で処理する場合でも、施設が基準を超えれば施設許可は必要になる。
施設許可と処理業許可の区別
産業廃棄物の処理に関わる許可には、施設そのものを置くための「施設設置許可」と、他人の廃棄物を業として処理するための「処理業許可」の二本立てがある。両者は別の規制であり、混同しやすい。たとえば自社工場から出る廃プラスチックを自前の焼却炉で燃やす場合、他人の廃棄物を扱わないので処理業許可は不要だが、その焼却炉が法令の規模基準を超えれば施設設置許可は要る。逆に、規模の小さい施設で他人の産業廃棄物を有償で処理するなら、施設許可は不要でも処理業許可は要る。実務では、どちらの許可が必要かを施設の規模と廃棄物の出どころの二軸で切り分けて判断する。
生活環境影響調査と地元説明
施設設置許可の申請には、生活環境影響調査の結果を記した書類を添える。これは大規模な環境影響評価より簡易な手続で、施設の稼働が周辺の大気質・水質・騒音・振動・悪臭にどの程度の影響を与えるかを予測し、対策を示すものである。申請書類と調査結果は一定期間縦覧に供され、利害関係者は意見書を出せる。最終処分場や焼却施設は迷惑施設とみなされやすく、地元の同意調達が難航することが多い。許可権者である都道府県は、書類審査だけでなく、周辺住民への説明状況や紛争の有無も見ながら審査を進める。
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