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ジチテン

無停電電源装置

読み:むていでんでんげんそうち

別名:UPS
意味

無停電電源装置(UPS)とは、停電や瞬間的な電圧低下が起きた際に、内蔵する蓄電池などから電力を供給し、接続された機器への給電を中断させずにつなぐ電源装置である。

非常用発電機は停電を検知してから起動し電圧が安定するまでに数十秒を要し、その間に給電が断たれればサーバは異常停止し、作業中のデータは失われる。無停電電源装置はこの「数十秒の空白」を蓄電池で埋める装置であり、庁舎のサーバ室、防災行政無線親局災害対策本部の通信機器のように瞬断が許されない設備とセットで設置される。給電できる時間は分単位から数十分にとどまるため、長時間の停電を支えるのは非常用発電機の役割で、両者は代替ではなく直列の関係にある。業務継続計画(BCP)で非常時優先業務に使う情報システムを洗い出す際には、その電源経路にUPSと発電機が切れ目なくつながっているかの確認が要点になる。蓄電池は数年で劣化して所要の時間を給電できなくなるため、交換費用を見込んでいない庁舎では、いざという時に「あるのに動かない」事態が起きる。

非常用発電機との役割分担——「分」をつなぐ装置と「日」を支える設備

UPSと非常用発電機は、同じ非常用電源でも受け持つ時間軸が異なる。UPSは停電の瞬間から数分〜数十分を無瞬断でつなぎ、発電機は起動後の数時間から数日を支える。内閣府の「大規模災害発生時における地方公共団体の業務継続の手引き」は、人命救助に当たる初動の目安である72時間を見据えた非常用発電機の燃料確保を掲げており、UPSはその発電機が立ち上がるまでの空白と、燃料切替や再起動の際の瞬断を埋める位置づけになる。設計上の落とし穴は容量で、接続する機器を増やすほど給電可能時間は短くなり、導入時の想定より機器が増えた庁舎では数分しか持たない例もある。蓄電池の劣化診断と定期交換、停電を模した年次試験での実測が、帳簿上の備えを実際に使える備えにする実務である。

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