ジチテン

非常用電源

読み:ひじょうようでんげん

別名:非常用発電機別名:非常用自家発電
意味

非常用電源とは、災害や事故による停電時に、防災拠点や避難所、医療機関などの重要施設の機能を維持するため、商用電源に代えて電力を供給する自家発電設備や蓄電池等の総称をいう。

停電が長引いたとき、災害対策本部避難所、病院はどうやって電気を確保し続けるのか。非常用電源は、商用電源が止まった際に施設の最低限の機能を維持するための設備で、軽油や重油を燃料とする自家発電機、ガスを使うコージェネレーション、蓄電池、可搬型発電機などがある。災害対策本部を置く庁舎や指定避難所災害拠点病院では、設備の設置に加えて燃料の備蓄量が稼働可能時間を左右するため、何時間・何日もちこたえられるかが計画上の要点となる。東日本大震災や台風の長期停電では、燃料切れや浸水による発電機の停止、地下設置の発電機が水没する事例が問題となった。このため発電機を上層階へ置く、燃料供給協定を石油組合と結ぶ、定期的に試運転して始動を確認するといった備えが取られる。停電時に何の機器へ電力を回すかを優先順位として定めておくことも運用の前提となる。

稼働時間を決める燃料と設置場所

非常用電源の実効性は、設備の有無よりも「どれだけの時間動かし続けられるか」で決まる。自家発電機は燃料を消費するため、備蓄量がそのまま稼働可能時間の上限になる。災害拠点病院や災害対策本部を置く庁舎では、72時間程度の連続運転を一つの目安として燃料を確保し、不足分は石油業界との燃料供給協定で補う設計が取られる。設置場所も重要で、津波や内水氾濫で地下や低層階の発電機が水没した教訓から、発電機や受変電設備を上層階へ移す浸水対策が進んだ。加えて、いざというときに始動しない事態を防ぐため、定期的な試運転と保守が欠かせない。停電時に照明・通信・医療機器・ポンプなど限られた電力をどの設備へ優先的に配分するかをあらかじめ決めておくことも、設備計画と一体で扱われる。

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