固定資産評価審査委員会とは、地方税法第423条に基づき市町村(東京都特別区は東京都)に設置される行政委員会で、固定資産税の課税の基礎となる固定資産の価格(評価額)に不服がある納税者からの審査の申出を受け付け、審査・決定を行う機関のことである。
固定資産税は行政が一方的に評価額を決めて課税するため、評価に誤りや不服があったとき、納税者が公正に争える仕組みがなければ信頼を欠く。固定資産評価審査委員会は、地方税法第423条に基づき市町村(東京都特別区は東京都)に置かれる行政委員会で、固定資産の価格(評価額)に不服がある納税者からの審査の申出を受け、審査・決定を行う。
固定資産の評価は固定資産評価員が行い(地方税法第403条)、その評価額に基づいて固定資産税が課税される(評価額の70%が課税標準となる場合が多い)。評価額に不服がある納税者は、固定資産課税台帳への登録価格の公示後、一定期間内に委員会へ審査申出ができる(同法第432条)。委員会は申出を受けて調査・審理を行い、理由があると認める場合は評価額を修正する決定を行う。委員会の決定になお不服がある場合は、行政訴訟(取消訴訟)を提起できる。
固定資産評価の仕組みと3年ごとの評価替え
固定資産(土地・建物・償却資産)の評価は3年ごとに行われる「評価替え」(地方税法第408条)を基本とし、その間の中間年では原則として評価額が据え置かれる(ただし地価が下落した場合は据え置きが適用されず下落後の価格に修正される)。土地の評価は地価公示価格・不動産鑑定士の鑑定を参考に「固定資産評価基準」(総務大臣告示)に基づいて行われる。評価基準は全国統一のルールだが、地域の地価・建物実態に応じた算定が行われるため、自治体の評価担当部局の専門性が高い。
審査申出の手続き
固定資産評価審査委員会への審査申出は「固定資産課税台帳の縦覧期間(毎年4月1日〜4月20日または最初の納期限の日のいずれか遅い日まで)」終了後3月以内に書面で行う(地方税法第432条第1項)。評価替えの年以外の中間年でも、新たに評価が行われた場合(新築家屋の評価等)は審査申出ができる。申出書には「不服のある評価額(登録価格)」と「自ら考える正当な価格の根拠」を記載する。委員会は審理において不動産鑑定士等の意見を参考にする場合がある。
委員の構成と市町村の事務
固定資産評価審査委員会の委員数は条例で定め(3名以上)、議会の同意を得て市町村長が選任する(地方税法第423条第2項)。任期は3年(再任可)。委員には弁護士・税理士・不動産鑑定士等の専門家が就任することが多い。委員会の庶務(審査申出の受付・委員への連絡・審理の準備等)は市町村の固定資産税担当課(税務課等)が担うが、評価担当部門とは独立した対応が必要とされる。これは、課税庁から独立して評価の当否を判断する準司法的な性格を委員会が持つためで、評価を行う担当と申出を処理する担当を分けるなどの配慮を行う場合がある。
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