機関等の共同設置とは、地方自治法第252条の7に基づき、二つ以上の地方公共団体が委員会・委員、行政機関、職員などを共同して設置する広域連携の手法をいう。
監査委員や公平委員会のように、小規模団体では専任体制を組みにくい機関をどう確保するか。機関等の共同設置は、規約を定めて議会の議決を経たうえで、複数の団体が一つの機関や職員を共同で置き、各団体に共通する事務をその機関に処理させる仕組みである。設置された機関は関係するすべての団体の機関としての性格を持ち、その処理の効果は各団体に帰属する。共同設置の対象には、委員会・委員、附属機関、保健所などの行政機関、長の内部組織、職員などが含まれる。専門人材や事務局体制を一団体で抱え込まずに共有できるため、行政の効率化と専門性の確保を両立させる手段として用いられる。設置・変更・廃止は規約によって行い、関係団体の合意を前提とする。
共同設置できる対象と効果の帰属
共同設置の対象は幅広く、教育委員会・選挙管理委員会・監査委員・公平委員会といった委員会や委員、審査会などの附属機関、保健所などの行政機関、長の事務部局や職員にまで及ぶ。共同設置された機関は形式上一つでありながら、関係する各団体それぞれの機関として扱われ、当該機関が行った事務処理の効果は処理を求めた団体に帰属する。したがって対外的な責任関係は各団体ごとに整理され、機関を共有しても事務そのものが一団体に集約されるわけではない。この点で、事務の管理・執行権限を相手方団体へ移転させる事務の委託とは性格を異にする。
一部事務組合との違いと選択
機関等の共同設置は、構成団体とは別個の法人格を持つ特別地方公共団体を新設する一部事務組合や広域連合と異なり、新たな団体を設けない。共同で置くのはあくまで機関や職員であり、その経費は規約の定めに従って関係団体が分担する。組織を一から立ち上げる負担がない反面、共同設置する機関の所掌が関係団体に共通する事務に限られるため、広範な事業群をまとめて処理するには組合方式が適する場面もある。委員会や事務局など特定の機関の専門性・体制を共有したい場合に共同設置が選ばれやすい。
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