経営状況分析とは、経営事項審査のうち、建設業者の財務内容(負債・自己資本・利益など)を国土交通大臣の登録を受けた分析機関が数値化して評価する手続をいう。
公共工事の入札に参加しようとする建設業者は、経営事項審査(経審)を受けなければならない。その経審のうち、会社の財務体質を点数化する部分が経営状況分析である。負債の重さ、自己資本の厚み、収益力、効率性などの財務指標を、国土交通大臣の登録を受けた経営状況分析機関が決算書をもとに算定し、経営状況点数(Y点)として評価する。業者は、この分析機関に申請して分析結果通知書の交付を受け、これを添えて行政庁の経営事項審査を受ける。経営状況分析は、工事の完成工事高や技術者数を評価する経営規模等評価とあわせて経審の総合評定値(P点)を構成し、入札参加資格の格付け(等級)の基礎となる。財務が悪化すると点数が下がり、参加できる工事の規模に影響するため、業者にとって経営の健全性が直接に受注機会へ結びつく。
経営事項審査の中での位置づけ
経営事項審査(経審)は、公共工事の入札参加資格を判断する基礎として、建設業者の客観的事項を点数化する制度であり、複数の評価から成り立つ。経営状況分析は、そのうち財務内容を評価する部分で、経営状況点数(Y点)を算定する。これと並ぶのが経営規模等評価で、完成工事高・自己資本額・技術職員数・その他の審査項目(社会性等)を評価する。両者の点数を組み合わせて総合評定値(P点)が算出され、これが発注者ごとの等級格付けの土台となる。経営状況分析は登録分析機関が、経営規模等評価は許可行政庁(都道府県知事・国土交通大臣)が行うという、実施主体の分担も特徴である。
分析機関と申請の流れ
経営状況分析は、国土交通大臣の登録を受けた経営状況分析機関が行う。建設業者は、まずこの分析機関に決算書類等を添えて分析を申請し、財務指標に基づく経営状況点数を算定した分析結果通知書の交付を受ける。次に、この通知書を添付して、許可行政庁に経営事項審査(経営規模等評価および総合評定値の請求)を申請する。一連の手続は決算期ごとに行うのが通常で、経審の有効期間(審査基準日から一定期間)内のものでなければ入札参加資格の申請に使えない。業者は、決算の確定後すみやかに分析を受け、経審の結果が切れ目なく有効であるよう申請時期を管理する。財務指標の改善は時間を要するため、経営状況分析は単年度の対策ではなく継続的な財務管理の結果として点数に表れる。
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