介護離職とは、家族の介護や看護を理由に、働いていた人が仕事を辞めることをいう。
親の介護が始まったとき、仕事を続けられるのか辞めざるを得ないのか。介護離職は、家族の介護を理由に離職することを指し、年間約10万人が介護・看護のために離職しているとされる。離職は本人の収入途絶やキャリアの中断を招き、介護が終わっても再就職が難しく、世帯の困窮や社会保障費の増大につながる。国は仕事と介護の両立支援を進めており、介護休業・介護休暇など育児・介護休業法上の制度や、地域包括支援センターによる相談、介護保険サービスの活用で離職を防ぐことが政策課題となっている。働き盛り世代が直面するダブルケアや老老介護とも結びつき、自治体の高齢者福祉計画でも両立支援が論点となる。
介護離職が生む損失
介護離職は、離職者本人の収入とキャリアを失わせるだけでなく、企業にとっては熟練人材の喪失、社会全体では労働力人口の減少と税・社会保険料収入の減少を招く。介護は育児と違って先の見通しが立ちにくく、期間が長期化することも短期で終わることもある。いったん離職すると介護終了後の再就職は年齢の壁もあって難しく、離職後にかえって本人が経済的に困窮し、自身の老後の生活基盤まで損なう例が少なくない。介護を担う中で社会とのつながりが薄れ、孤立する問題も指摘される。
両立支援の手立て
離職を防ぐには、育児・介護休業法に基づく介護休業・介護休暇・短時間勤務・所定外労働の制限などの両立支援制度の活用、介護保険サービスによる介護負担の軽減、地域包括支援センターでの早期相談が要となる。とくに「介護を一人で抱え込まず、早い段階で制度や専門職につなぐ」初動が重要で、自治体は相談窓口の周知や企業への啓発を担う。働き盛り世代では育児と介護が同時に重なるダブルケアや、高齢者どうしの老老介護とも複合し、複数の困難が世帯に集中することがある。
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