充用とは、予算に計上した予備費を、予算外の支出や予算を超える支出に充てるため、特定の歳出科目に振り替えて使用することである。
予備費は、予算編成の時点では見込めなかった支出に備えてあらかじめ計上しておく費目であり、それ自体では支出できない。実際に予見しがたい支出が生じたときに、予備費を該当する歳出科目に移して初めて支出が可能になる。この振替えの手続が予備費の充用である。地方自治法は、予備費を議会が否決した費途に充てることを禁じており、充用にあたっては支出の必要性が問われる。すでに予算化された科目どうしで融通する流用とは異なり、充用は予備費という別枠の財源を特定の科目に引き当てる点に違いがある。充用した場合は、その旨を次の議会に報告するなどの取扱いがとられる。
予備費と充用の仕組み
予備費は、地方自治法に基づき、予算外の支出または予算を超える支出に充てるために、歳入歳出予算に計上しておく費目である。災害対応や訴訟の和解金など、当初予算では金額や発生時期を見込めない支出に機動的に対応するためのものであり、特定の事業に結びついていない点に特徴がある。予備費は計上したままでは執行できず、現実に支出の必要が生じたときに、その額を該当する歳出科目に振り替える。この振替えが充用であり、これによって当該科目の予算が増額され、支出が可能になる。充用は長の権限で行うことができ、議会の議決を経ずに予算の弾力的な執行を可能にする一方、地方自治法は、議会が否決した費途への充用を禁じている。
流用との違い
充用としばしば対比されるのが流用である。流用は、すでに予算に計上されている歳出科目の間で、一方の科目の予算の一部を他方の科目に振り替えて使うことをいい、原則として同一款項内の目・節の間で、予算で定めた範囲においてのみ認められる。これに対し充用は、流用のように既存の科目どうしを融通するのではなく、予備費という別に確保された財源を特定の科目に引き当てる点が異なる。いずれも、議会の議決による補正予算を経ずに予算を実態に合わせて調整する手段であるが、財源が予備費か既存科目かという点で性格が分かれる。緊急の支出には充用、科目間の見込み違いの調整には流用、というように使い分けられる。
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