法定外普通税とは、地方税法に税目が定められていない税のうち、使途を特定しないものを、地方公共団体が条例によって新たに設ける税をいう(地方税法)。使途を特定する法定外目的税に対する語である。
地域には、その土地ならではの課税にふさわしい対象が存在することがある。法定外普通税は、地方税法が定める税目以外に、地方公共団体が条例で独自に設ける税のうち、税収の使途を特定しないもので、地方の課税自主権を具体化する仕組みである。
地方税には、地方税法に税目や課税の枠組みが定められた法定の税のほかに、地方公共団体が地域の実情に応じて自ら設ける法定外税がある。法定外普通税は、その税収を一般財源として自由に使える点に特徴があり、使途を特定の事業に限る法定外目的税と区別される。新設にあたっては、あらかじめ総務大臣に協議してその同意を得る必要があり、国の経済施策などとの調整が図られる。核燃料に課す税や、別荘などの家屋に課す税などが例として知られ、地域固有の事情に根ざした課税が行われている。
課税自主権と総務大臣の同意
法定外普通税は、地方公共団体が自ら税目を起こすことができるという課税自主権の表れである。かつては新設に国の許可を要したが、地方分権改革のなかで、許可制から、総務大臣への協議と同意を要する協議制へと改められ、地方の課税の自由度が高められた。とはいえ、同意を要する仕組みが残されているのは、地方が独自の税を無制限に設けると、国民の負担や国全体の経済施策との間に支障が生じうるためである。総務大臣は、国税や他の地方税と課税標準を同じくし住民の負担が著しく過重になる場合などにあたらない限り、同意しなければならないとされ、地方の自主性と全国的な調整の両立が図られている。法定外税は、地方が地域の実情に応じて財源を確保する手段であると同時に、その濫用を防ぐ枠組みのなかに置かれている。
法定外目的税との使い分け
地方公共団体が独自に設ける法定外税は、税収の使途によって法定外普通税と法定外目的税に分かれる。法定外普通税は使途を特定せず一般財源とするのに対し、法定外目的税は条例で定めた特定の目的のために使途を限る。どちらの形をとるかは、課税の趣旨と、住民への説明のしやすさによって判断される。たとえば、環境保全や観光振興のように、特定の目的のために負担を求める方が住民の理解を得やすい場面では、使途を明示する目的税が選ばれることが多い。逆に、地域固有の担税力に着目しつつ財源を柔軟に使いたい場合には普通税が適する。独自課税を検討する地方公共団体にとっては、課税の目的をどう設計し、どちらの形で住民に負担を求めるかが、制度設計の出発点となる。
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