ジチテン

補足給付

読み:ほそくきゅうふ

別名:特定入所者介護サービス費
意味

補足給付とは、介護保険施設等を利用する低所得者に対し、居住費(滞在費)と食費の負担を軽減するため、所得に応じた負担限度額を超える分を保険から給付する制度をいう。正式には特定入所者介護サービス費という。

介護保険施設の居住費と食費は、2005年の改正で原則自己負担となった。在宅で暮らす人との公平を図る狙いだったが、そのままでは低所得者が施設を利用しにくくなる。補足給付は、低所得者に限って居住費・食費の負担に上限を設け、超える分を保険で補うことでこの問題に対処する。

対象は住民税非課税世帯などの低所得者で、所得段階に応じて負担限度額が定められる。利用には「介護保険負担限度額認定」を市町村から受ける必要があり、保有する預貯金等の資産も判定に加味される。資産要件は段階的に強化されてきた経緯があり、一定額を超える預貯金があると非課税世帯でも対象外となりうる。施設の食費・居住費は高額介護サービス費の対象外であるため、低所得者の施設利用を支える要として補足給付が機能する。

ホテルコスト自己負担化とセットの制度

補足給付は、2005年の介護保険法改正で施設の居住費・食費(いわゆるホテルコスト)が原則自己負担化されたのと一体で導入された。在宅の人は住居費や食費を自分で負担しているのに、施設利用者だけが保険でまかなわれるのは不公平だという考えから、これらが給付対象から外された。ただし全員に自己負担を求めると低所得者が施設を使えなくなるため、低所得者に限って負担に上限を設け、超過分を補う補足給付がセットで用意された。負担の公平化と低所得者保護を両立させるための仕組みである。

資産要件の強化

補足給付の対象判定では、所得だけでなく預貯金等の資産も見る。当初は所得段階のみで判定していたが、一定の資産を持つ人まで軽減するのは公平でないとして、2015年の改正で預貯金の額や配偶者の課税状況、不動産などを判定に加える見直しが始まった。現在は所得段階ごとに預貯金の上限が設けられ、これを超えると非課税世帯でも対象外となる。資産を含めて負担能力を測る考え方は、ほかの福祉制度の資力判定にも通じる論点である。

つながりのある用語

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