ジチテン

廃棄物処理業

読み:はいきぶつしょりぎょう

意味

廃棄物処理業とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)に基づき、廃棄物の収集・運搬または処分を業として行うために都道府県知事等の許可を受けた事業のことである。廃棄物の種類によって一般廃棄物処理業と産業廃棄物処理業に区分され、それぞれ許可権者・許可基準・業務範囲が異なる。

廃棄物の収集や処分を誰でも自由に営めるとすれば、不適正処理や不法投棄で生活環境が汚染されかねない。廃棄物処理業は、廃棄物の収集・運搬や処分を業として行うために都道府県知事等の許可を受けた事業であり、許可制によって処理を行える者を能力のある事業者に限る点に意義がある(廃棄物処理法)。

廃棄物処理法第7条(一般廃棄物)・第14条(産業廃棄物)に基づく許可制で、無許可の収集・運搬・処分は5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金の対象となる(同法第25条)。一般廃棄物処理業の許可権者は市町村長、産業廃棄物処理業の許可権者は都道府県知事(政令市では市長)である。収集・運搬業と処分業は別の許可区分で、両方を行うには二種類の許可が必要となる。

一般廃棄物処理業と産業廃棄物処理業の違い

一般廃棄物(家庭ごみ等)の処理責任は市町村が有し(廃棄物処理法第6条の2)、民間業者が収集・運搬・処分を行うには市町村長の許可が必要(同法第7条)。許可の付与は市区町村の一般廃棄物処理計画に適合するかどうかが前提となり、自治体直営処理や特定業者との随意契約を優先する場合は新規許可が下りないこともある。産業廃棄物(事業活動に伴う廃棄物)の収集・運搬・処分を業とするには都道府県知事または政令市市長の許可を要し(同法第14条・第14条の4)、業の区域は都道府県単位で付与される。事業者が複数の都道府県をまたいで産業廃棄物を運搬する場合は、運搬経路に含まれる各都道府県の許可が必要となる。

許可の要件と有効期間

産業廃棄物処理業の許可には、施設・設備が基準に適合していること、経理的基礎の確認、禁錮以上の刑に処せられた役員がいないことなどの欠格要件に該当しないこと(廃棄物処理法第14条第5項)の審査がある。許可の有効期間は5年で、期間満了前に更新申請が必要である(同条第12項)。「優良産廃処理業者認定制度」の認定を受けた業者は許可の有効期間が7年に延長され、都道府県等への申請書類の簡素化も認められる。許可に有効期間と更新を課すことで、いったん許可した業者が基準を満たし続けているかを定期的に確かめる仕組みとなっており、優良業者には期間延長で負担を軽くする一方、不適格となった業者は更新の段階で排除できる。

自治体の行政としての関与

市区町村は一般廃棄物処理業者の許可・監督を直接担い、産業廃棄物については都道府県と連携して不適正処理の監視を行う。処理業者による不適正処理が発生した場合、原状回復命令(廃棄物処理法第19条の5)や支障除去命令(同法第19条の6)を発動する権限は都道府県知事等にある。自治体はこれらの権限行使を支援するため、処理施設の定期パトロールや不法投棄の通報窓口の整備を行う。廃棄物処理業者の許可状況は各都道府県・政令市のウェブサイトで公開されており、排出事業者や住民が委託先の適法性を確認できる。

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