議員間討議とは、議案や政策課題について、議員どうしが執行機関を介さず互いに意見を交わして議論を深める議事の進め方である。
議会の審議は執行機関への質問と答弁が中心になりがちだが、議員どうしの議論はどう位置づけられるか。議員間討議は、議員が執行機関に質問するのではなく、議員相互で意見を述べ合い論点を整理して合意形成や政策立案につなげる討議の方式である。従来の議会審議は議員が長や職員に質問し答弁を得る形が中心で、議員どうしが正面から議論する場が乏しいと指摘されてきた。この反省から、議会基本条例に議員間討議を位置づけ、本会議や委員会で意見交換の時間を設ける議会が増えている。議員間討議は、議会が単に執行機関を監視するだけでなく、合議体として自らの意思を形成し政策を生み出す機能を高める取組みと位置づけられる。論点ごとに各議員の立場を明らかにし、討議を経て修正案や政策提言、議員提出議案へと結びつけることがねらいとされる。
質問中心の審議からの転換
地方議会の審議は、議員が執行機関に問い、執行機関が答える質問・答弁の形が長く中心であった。この形式は執行機関の監視には適するが、議員どうしが論点をめぐって議論し、合議体として結論を導く機能は十分に発揮されにくい。議員間討議は、この質問中心の審議を補い、議会が自らの意思を形成する場を取り戻す試みとして、議会改革の中で重視されるようになった。議会基本条例に議員間討議の実施を明記し、本会議や委員会で議員相互の討議を行う運用を定める議会も増えており、執行機関を介さずに議員どうしが直接論点を突き合わせる審議への転換が図られている。
政策立案への接続
議員間討議は、討議それ自体で終わるのではなく、議論によって整理した論点を修正案や議員提出議案、決議、政策提言へと結びつけることがねらいとされる。執行機関の提出した議案を受け身で審査するだけでなく、議会が能動的に課題を設定し政策を形成する起点として、議員間討議を位置づける議会が増えている。委員会での所管事務調査と組み合わせ、討議で合意した論点を条例案や提言の形にまとめる手順を踏むことで、討議の成果を具体的な議会の意思表示へとつなげる取組みが進められている。
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