意味
合併特例債とは、市町村合併を行った自治体が、合併後のまちづくり事業や基金造成の財源として、合併特例法に基づき有利な条件で発行できる地方債である。
市町村合併には、合併後の一体的なまちづくりや、旧市町村間の格差是正のための施設整備に多額の財源が要る。合併特例債は、こうした合併に伴う財政需要を後押しするため、平成の大合併を進める誘導策として設けられた、元利償還金の手厚い交付税措置が付く地方債である。
事業費の95%に充てられ、その元利償還金の70%が後年度に基準財政需要額へ算入される(事業費補正)。これにより自治体の実質負担は3割程度に抑えられるため、合併団体にとって庁舎・道路・地域振興施設などの整備を進める強力な財源となった。発行できる期間は合併後の一定年数に限られ、東日本大震災などを契機に延長された経緯がある。
ただし有利さゆえに、交付税措置を当て込んで身の丈を超えた施設整備に走り、合併後にかえって公債費負担を重くした団体もある。措置されるのは将来の交付税であり、不交付団体では恩恵を受けられない点や、施設整備後の維持管理費・更新費は措置されない点を踏まえずに発行すると、後年度の財政を圧迫する。有利な債ほど起債の規律が問われる典型例である。
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