ジチテン

ワーケーション

読み:わーけーしょん

意味

ワーケーションとは、働く(Work)と休暇(Vacation)を組み合わせた語で、リゾート地や観光地などで余暇を過ごしながらテレワークで働く滞在の形態を指す。自治体は受入環境を整え、関係人口の創出や観光・移住促進の手段として推進する。

テレワークの普及で、必ずしも会社の近くに住み続ける必要がなくなった。この変化を地方への人の流れに変えようと、観光地で働き暮らす滞在を呼び込むのがワーケーションである。

滞在者は休暇を楽しみつつ平日は仕事をこなすため、通常の観光客より滞在が長くなり、平日や閑散期の需要を生む。自治体にとっての狙いは、宿泊・消費による経済効果に加え、滞在を入口に地域と継続的に関わる関係人口を育て、ゆくゆくは移住や二地域居住につなげることにある。受入には高速通信環境、コワーキングスペースやサテライトオフィス、ワークスペースを備えた宿泊施設が要る。自治体は施設整備の補助、企業向けの体験ツアーの企画、滞在費の助成などで誘致を競う。一方、企業側では労働時間管理や労災の扱い、情報セキュリティといった制度面の課題が残り、定着の度合いは企業の人事制度に左右される。市区町村にとっては、観光振興・関係人口・移住促進が交差する施策である。

関係人口・移住への入口としての位置づけ

ワーケーションが単なる観光や福利厚生と区別されるのは、地域と滞在者の継続的な関係づくりを狙う点にある。一度きりの観光と違い、仕事をしながら数日から数週間滞在することで、地域の人や暮らしに触れ、リピートや知人の紹介、地域活動への参加へと関わりが深まりうる。自治体はこの過程を関係人口の創出ととらえ、滞在中に地域住民との交流プログラムや地域課題に関わる体験を組み込み、将来の二地域居住や移住への階段を用意する。受入の成否は、Wi-Fiや作業空間といったハードだけでなく、滞在者を地域につなぐ人的な仲介の有無に左右される。

企業側の制度的課題

ワーケーションが広がりきらない要因は、受入側よりむしろ送り出す企業側の制度にある。就業場所が会社の管理下を離れるため、労働時間の把握、業務中とプライベートの線引き、移動中や滞在先での災害が労災に当たるかの判断、社内情報の持ち出しに伴う情報セキュリティの確保など、整理すべき論点が多い。これらを社内規程で明確にしないまま導入すると、トラブル時の責任の所在が曖昧になる。自治体が企業に誘致を働きかける際も、こうした制度面の不安が導入の壁となるため、受入環境の整備と並行して企業の制度づくりを後押しする視点が要る。

つながりのある用語

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