二地域居住とは、都市と地方など二つの地域に生活の拠点を持ち、双方を行き来して暮らす居住の形態である。移住(定住人口)と観光(交流人口)の中間に位置する関わり方として、自治体が関係人口づくりや地域振興の手段に位置づける。
地方に関心はあっても、仕事や家族の事情で完全な移住には踏み切れない都市住民は多い。この「移住か観光か」の二択の間を埋め、平日は都市、週末や一定期間は地方で暮らす関わり方が二地域居住である。
国は令和6年に広域的地域活性化基盤整備法(二地域居住促進法)を改正し、市区町村が二地域居住等促進計画を作成して住まい・なりわい・コミュニティの面から受入環境を整える枠組みを設けた。地方側にとっての意義は、定住人口の増加が難しいなかでも、地域に継続的に関わり消費し活動する人を増やせる点にある。受入には、空き家を活用した住まいの確保、地域での仕事や活動の場、地域コミュニティへの橋渡しが要る。自治体は空き家バンクや移住相談と連携し、お試し居住や滞在拠点の整備で関わりの入口を広げる。ワーケーションや関係人口施策とも重なり、移住への前段階としても期待される。市区町村にとっては、移住促進・関係人口・空き家活用が交わる施策である。
二地域居住促進法による枠組み
令和6年に広域的地域活性化基盤整備法が改正され(いわゆる二地域居住促進法)、二地域居住を国・自治体が後押しする法的枠組みが整った。市区町村は二地域居住等促進計画を作成でき、計画に基づき空き家などの住まい(特定居住)、地域での仕事や活動(なりわい)、地域コミュニティとのつながりを一体で支援する。住まいの確保や活動の場づくりを担う法人を二地域居住支援法人として指定する仕組みも設けられた。これにより、これまで個人の努力に委ねられがちだった二地域居住の受入を、計画と支援体制で組織的に進められるようになった。
関係人口・移住との連続性
二地域居住は、観光で訪れる交流人口、地域に関わり続ける関係人口、移り住む定住人口の連続線の中で、関係人口と定住人口の間に位置づけられる。完全な移住への心理的・生活上のハードルが高い人にとって、二地域居住は地域との関わりを深めながら移住の可能性を探る現実的な入口となる。自治体は、お試し居住・短期滞在から二地域居住、さらに移住へと段階的に関わりを深める導線を設計し、空き家バンクや移住相談窓口、ワーケーション受入と連携させる。移住という最終ゴールにこだわらず、二地域居住の状態そのものを地域の活力として受け止める視点も広がっている。
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