意味
投票済証とは、選挙で投票を済ませたことを示すものとして、投票所や期日前投票所で選挙人に交付される証明書である。公職選挙法に根拠はなく、交付の有無や名称、様式は市区町村の選挙管理委員会の判断に委ねられている。
投票を済ませた人に飲食店が割引を提供する「選挙割」、従業員の投票を確かめたい職場——投票の事実を示す紙への需要は、選挙管理委員会の外側で生まれてきた。投票済証はこの需要に応えて交付されている文書だが、公職選挙法のどこにも規定がなく、交付するかどうかも、投票済証明書といった名称も様式も選管ごとに異なる。2021年の衆議院議員総選挙では、全国1,741市区町村のうち1,064団体が交付した。交付しない選管は、法的根拠がないことや、買収・利益誘導につながりかねないことを理由に挙げる。
交付要綱を定めて運用を明文化する選管もあり、投票率の向上策として選挙割の動きを歓迎する立場と、投票はあくまで自由意思によるべきで、職場や団体が投票済証の提出を求めれば事実上の投票強制や投票の秘密への圧力になりかねないとする慎重論が併存している。選管の現場には、本人確認や再交付・二重交付の防止といった地味な実務も伴う。
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