ジチテン

多量排出事業者

読み:たりょうはいしゅつじぎょうしゃ

意味

多量排出事業者とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、前年度の産業廃棄物の発生量が一定量以上であったため、減量その他処理に関する計画の作成・提出を義務づけられる事業者である。

産業廃棄物を大量に出す工場や事業所が、毎年度の初めに迫られるのが処理計画の提出である。前年度に産業廃棄物を1000トン以上(特別管理産業廃棄物は50トン以上)排出した事業者は「多量排出事業者」に当たり、その年度の発生抑制・再生利用・処分の計画を作って都道府県知事等へ出さなければならない。年度末には実施状況の報告も要る。計画と実績は都道府県が公表するため、減量の取組が外部から見える形になる。狙いは、排出量の多い事業者に自ら数値目標を立てさせ、産業廃棄物全体の発生抑制と循環利用を進めることにある。提出を怠ると勧告・公表の対象になりうる。閾値の1000トンは年度ごとの判定であり、前年度の実績で当該年度の義務が決まる点に注意が要る。

計画の中身と提出のサイクル

多量排出事業者が作る計画は、産業廃棄物処理計画と呼ばれ、当該年度の排出見込み量、発生抑制の方策、再生利用や減量化の目標、処理委託先の方針などを記す。提出先は事業場を管轄する都道府県知事または政令市長で、毎年度6月末までに前年度実績に基づいて出すのが通例である。年度終了後には、計画に対する実施状況をまとめた報告書も提出する。提出された計画・実績は行政が取りまとめて公表し、同業他社や取引先のに触れる。これにより、罰則よりも社会的な評価圧力を使って減量を促す設計になっている。

特別管理産業廃棄物の上乗せ

感染性廃棄物や有害物を含む特別管理産業廃棄物については、判定の閾値が産業廃棄物より低く設定され、前年度50トン以上の排出で多量排出事業者に該当する。扱いを誤ると環境・健康被害が大きいため、より早い段階から計画的な管理を求める趣旨である。該当する事業者は、特別管理産業廃棄物管理責任者の設置や、より厳格な保管・委託基準の遵守とあわせて、減量計画の作成・提出を行うことになる。普通の産業廃棄物と特別管理産業廃棄物の両方を大量に出す事業者は、それぞれの区分で該当判定を受ける。

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