ジチテン

主幹教諭

読み:しゅかんきょうゆ

意味

主幹教諭とは、校長・副校長・教頭を補佐しつつ、命を受けて校務の一部を整理し、あわせて児童・生徒の教育をつかさどる教諭をいう。

校長・教頭と一般教諭の間に管理職的な調整役が要るのはなぜか、という学校運営上の問いに対する答えが主幹教諭である。2007年の学校教育法改正で新設された職で、教務・生徒指導・進路といった校務分掌の領域ごとに置かれ、担当領域の方針を取りまとめて教職員間の連絡調整にあたる。教頭が一人で抱えていた校務処理の負荷を分散し、組織的な学校運営を可能にする狙いがある。授業も受け持つ点で純粋な管理職である校長・教頭とは異なり、教育職と調整職を兼ねる中間的な位置づけである。設置は各学校設置者の任意であり、配置には都道府県・指定都市の判断と財源が関わるため、置かれている学校とそうでない学校がある。後述の指導教諭が授業の質という縦の専門性を担うのに対し、主幹教諭は校務の整理という横の調整を担う。

法令上の位置づけと職務

主幹教諭は学校教育法第37条第9項(小学校の規定。中学校・高校等に準用)に根拠を持ち、「校長及び教頭を助け、命を受けて校務の一部を整理し、並びに児童の教育をつかさどる」と定められている。ここでいう「校務の一部を整理し」とは、担当する校務分掌領域について、自らの権限と責任で取りまとめ・調整を行うことを指す。単なる連絡係ではなく、命を受けた範囲で他の教諭に対し一定の指示を出しうる点が一般の主任(教務主任・学年主任等)と異なる。主任が充て職(教諭が兼ねる役割)であるのに対し、主幹教諭は独立した職階として給料表上も区別される。

導入の背景と運用上の論点

2007年改正による新設は、教頭一人に校務が集中し管理職が疲弊する状況や、いわゆる「鍋蓋型」と呼ばれた校長・教頭の下に教諭が並列に並ぶフラットな組織構造を、階層化して組織的運営へ転換する目的があった。一方で、授業を持ちながら校務整理も担うため負担が過重になりやすいこと、職務範囲が「命を受けて」とされ曖昧になりやすいことが運用上の課題として指摘される。配置は設置者の任意であり、加配定数の措置と結びつくため、自治体の財政状況や教育施策の優先順位によって設置数に差が出る。

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