主観点数とは、入札参加資格の等級格付けにおいて、発注者が独自に定める工事成績・地域貢献・施工実績などの評価項目に基づいて付与する評点をいう。
全国共通の客観点数だけでは、その地域での実績や品質の高さといった発注者固有の評価が反映されない。これを補うために発注者が自ら設計するのが主観点数である。主観点数の代表的な項目は、過去の工事成績評定の点数、当該発注者の区域での施工実績、災害時応援協定の締結や除雪などの地域貢献、地元企業の活用や若手・女性技術者の育成などである。発注者は、これらを点数化して経審由来の客観点数に加え、業者ごとの総合点を出して等級に格付けする。主観点数の設計には発注者の政策判断が表れ、優良な施工を行った業者を上位の等級に押し上げたり、地域の建設業の維持・育成を図ったりする誘導の役割を持つ。配点や評価項目は要綱で定めて公表し、恣意的な運用とならないよう客観的な根拠に基づいて評価する。
主観点数の評価項目
主観点数は、発注者が地域の実情や政策に応じて設計する評価で、項目の典型は次のように整理できる。第一に工事成績で、過去に当該発注者から請け負った工事の工事成績評定の点数を反映し、優良な施工を行った業者を高く評価する。第二に施工実績で、その発注者の区域における同種工事の実績を評価する。第三に地域貢献で、災害時の応援協定の締結、除雪・救急などの協力、地元雇用や地元資材の活用、ボランティア活動などを点数化する。第四に技術者の育成・確保や、社会保険の加入状況、表彰歴などを加味する場合もある。これらは経審のような全国共通の数値ではないため「主観」と呼ばれるが、評価の客観性を保つため、配点・評価方法を要綱で明文化し、根拠資料に基づいて採点する。
客観点数との役割分担と政策誘導
主観点数は、客観点数と組み合わせて等級格付けの総合点を構成するが、両者の役割は異なる。客観点数が経営事項審査に基づく全国共通の経営規模・経営状況の評価であるのに対し、主観点数は発注者ごとの政策判断を反映する余地を担う。たとえば、工事成績の配点を高くすれば品質の高い施工をする業者が有利になり、地域貢献の配点を厚くすれば災害対応力のある地元業者が上位に格付けされる。これにより、発注者は単なる経営規模だけでない多面的な観点から業者を評価し、地域の建設業の健全な維持や工事品質の向上へ誘導できる。ただし、主観点数の比重が過大になると公正性や透明性が問われるため、客観点数とのバランスや評価項目の妥当性を定期的に点検する。
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