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ジチテン

職員失職特例条例

読み:しょくいんしっしょくとくれいじょうれい

意味

職員失職特例条例とは、地方公務員法欠格条項に該当して当然に失職する原則について、軽微な事案では失職させない特例を定める自治体条例をいう。

通勤途中のうっかりした交通事故で罰金刑を受けただけで、長年勤めた職を一瞬で失うのは行き過ぎではないか。地方公務員法は、禁錮以上の刑などの欠格条項に該当した職員を、処分を待たずに当然に失職させると定める。この厳しい当然失職を緩和するために設けられるのが職員失職特例条例であり、過失による事案や情状が軽い場合など一定の要件のもとで、欠格条項に該当しても失職させないことができる旨を条例で定める。地方公務員法自体が、条例に特別の定めがある場合は失職の例外を認めているため、その委任を受けて自治体が独自に特例の範囲を設ける。職員の生活への影響と公務に対する信用との均衡をどこで取るかが、特例を適用するか否かの判断の核心となる。

失職と特例の仕組み

地方公務員法は、禁錮以上の刑に処せられた者などを職員となることができない欠格条項として定め、在職中の職員がこれに該当した場合には、任命権者の処分を要せずその身分を失う当然失職の原則を採る。これは、欠格事由に該当する者を公務から排除して公務に対する住民の信頼を守るための仕組みである。もっとも、過失による交通事故で執行猶予付きの刑を受けたような軽微な事案にまで一律に当然失職を適用すると、職員に過酷な結果を生じうる。そこで地方公務員法は、条例に特別の定めをすることによって失職の例外を認める余地を残しており、これを受けて制定されるのが職員失職特例条例である。条例は、どのような場合に失職させないかという要件を具体的に定め、当然失職の原則を緩和する役割を果たす。

適用の判断

特例条例は、欠格条項に該当した場合でも、その事案が過失によるものであることや、刑が執行猶予付きであること、職務との関連が薄いことなど、一定の要件を満たすときに失職させないことができると定めるのが一般である。ただし、特例を適用するかどうかは任命権者の判断に委ねられ、事案の悪質性、公務に与えた影響、住民感情などを総合的に勘案して決められる。条例で特例の対象としうる場合であっても、職員に故意の犯罪や職務上の非違行為がある場合には特例を適用せず失職とし、あるいは別途分限処分懲戒処分の可否を検討することになる。失職を免れた職員についても、事案の内容によっては服務上の責任を問われうるため、特例条例の適用は失職の可否だけで完結せず、人事上の他の措置とあわせて判断される点に留意を要する。

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