ジチテン

資力調査

読み:しりょくちょうさ

意味

資力調査とは、生活保護の申請者・受給者について、その収入・預貯金・不動産などの資産や扶養の可能性を調べ、保護の要否や程度を判定するための調査である。

生活保護は、利用しうる資産・能力その他あらゆるものを活用してもなお生活に困窮する場合に適用されるため(補足性の原理)、申請があるとまず本当に困窮しているかを確認する必要がある。この確認のために、預貯金や生命保険、不動産、自動車などの保有状況、就労による収入、年金や手当などの収入、親族による扶養の可能性を調べるのが資力調査である。福祉事務所は申請者の同意を得て金融機関や勤務先に照会し、世帯訪問で生活実態を確認する。窓口では、調査の範囲が広く時間を要すること、調査結果次第で活用すべき資産の処分を求められること、扶養照会が申請のためらいを生むことが、保護の開始をめぐる論点になる。

補足性の原理を担保する手続としての位置づけ

資力調査は、生活保護が他のあらゆる手段に優先しないという補足性の原理を、個別の世帯について具体的に確認する手続である。資産・能力・他法他施策・扶養という活用すべきものが残っていないかを順に点検し、なお最低生活費に収入が満たないときに保護費の支給に至る。調査は申請者の協力を前提とするが、福祉事務所には官公署や金融機関への照会権限があり、申告と実態の食い違いを確認できる建て付けになっている。

一方で、広範な資産・収入の把握はプライバシーへの強い介入であり、とりわけ扶養照会は親族関係への影響を懸念して申請をためらわせる要因として批判されてきた。このため、扶養が期待できない場合には照会を留保するなど、運用の弾力化が図られている。急迫した状況では調査の完了を待たずに保護を開始し、後から要否を確認することもあり、調査の厳格さと保護の迅速性のバランスが実務の難しさである。

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