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ジチテン

災害時優先電話

読み:さいがいじゆうせんでんわ

意味

災害時優先電話とは、災害時に通信が混み合った際、電気通信事業者が一般の通話より優先して発信を扱う電話回線であり、防災関係機関等の申込みに基づきあらかじめ指定される。

発災直後、庁舎の電話はかけてもかけてもつながらない——そのとき優先的につながる回線がどれか、職員は即答できるだろうか。大規模災害では通話が集中し、通信事業者は交換機を守るため一般通話に発信規制をかける。災害時優先電話はこの規制の外側で発信できる回線で、電気通信事業法が事業者に義務付ける重要通信の確保を根拠に、国や自治体指定公共機関、医療機関、報道機関、ライフライン事業者などの申込みにより指定される。落とし穴は、優先されるのが発信だけで着信は優先されないことである。優先回線を代表番号や住民からの問い合わせ受付に使ってしまうと、かかってこない電話を待つだけの回線になり、指定の意味を失う。発信専用として空けておき、電話機に優先電話のラベルを貼り、どの職員でも迷わず使えるよう周知しておくことが、指定後の実務のすべてといってよい。携帯電話にも各事業者の優先サービスがあり、防災担当部署の業務用携帯に設定される。

「発信だけ」が優先される——運用を誤ると無意味になる

災害時優先電話の仕組みは発信規制の免除であり、着信側には何の優先もかからない。このため運用設計の核心は、優先回線を「かける専用」に確保することにある。代表電話や問い合わせ窓口に優先回線を充てるのは典型的な誤りで、災害対策本部の連絡用、首長や幹部の指示伝達用など、外へかける機能に割り当てる。平時の準備としては、庁内のどの番号が優先指定されているかの台帳管理、電話機への表示、防災訓練での発信確認が三点セットになる。なお公衆電話は災害時優先電話と同等の優先扱いを受ける「最後の砦」であり、停電時もアナログ回線の特設公衆電話や災害時用公衆電話とあわせて、優先発信の経路として防災計画に位置付けられる。

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