落札候補者とは、開札の結果、価格や総合評価の順位で第一順位となったが、低入札価格調査や入札参加資格の確認などを経てからでなければ正式に落札者と決定されない段階にある入札者をいう。
開札で一番札が出ても、その場で直ちに落札者が確定するとは限らない。確定前の宙づりの地位にあるのが落札候補者である。低入札価格調査制度のもとで調査基準価格を下回る入札があれば、その者を落札候補者として価格の妥当性を調査し、契約内容に適合した履行が見込めると判断されて初めて落札者となる。事後審査型の一般競争入札では、価格順位が最上位の者を落札候補者と位置づけ、入札参加資格の有無を確認したうえで落札者を決める。調査や確認の結果、契約の相手方として不適当と判断されれば、次順位者が新たな落札候補者となる。担当者は、開札から正式決定までの間、落札候補者に資料の提出を求めたり事情を聴取したりする手続を、定めた基準に沿って公正に進める。
落札候補者が置かれる二つの局面
落札候補者という地位は、主に二つの制度で現れる。一つは低入札価格調査制度で、調査基準価格を下回る入札をした者がいるとき、最低価格の者を直ちに落札者とせず落札候補者として調査にかける。積算内訳や下請への発注見込み、安全・品質の確保が可能かを調べ、契約内容に適合した履行ができると認められれば落札者に決定する。もう一つは事後審査型制限付き一般競争入札で、入札参加資格の審査を開札後に回す方式のため、価格順位最上位者を落札候補者として資格を確認し、満たしていれば落札者とする。いずれも「価格順位の最上位=即落札」ではない点が、この用語を必要とする理由である。
候補からの脱落と次順位者の繰上げ
落札候補者が、低入札価格調査で履行可能性を認められなかった場合や、事後審査で入札参加資格を満たさないと判明した場合には、その者は落札者になれず、次順位の入札者が新たな落札候補者となる。この繰上げは、あらかじめ定めた手続と基準に従って機械的に行い、恣意が入らないようにする。失格判断基準を設けている場合は、調査を経ずに失格として扱い、次順位者へ移ることもある。発注者は、調査・審査に要する期間を見込んで契約締結の日程を組み、候補者からの提出書類の期限や、繰上げの順序を入札説明書で明確にしておく。
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