プラスチックごみとは、容器包装や製品として使われたのち不要となったプラスチック製の廃棄物の総称をいう。自然界で分解されにくく、海洋への流出やマイクロプラスチック化が世界的な環境問題となっている。
軽く丈夫で安価なプラスチックは生活に不可欠だが、その分解されにくさが廃棄後には負の側面に転じる——その廃棄段階を捉えた概念がプラスチックごみである。プラスチックごみには、ペットボトルやレジ袋・食品トレーといった容器包装由来のものから、家電・日用品などの製品由来のものまで幅広く含まれ、適正に回収されなければ河川を経て海へ流れ出て海洋プラスチックとなり、細かく砕けてマイクロプラスチックとして生態系に取り込まれる。2022年に施行されたプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラスチック資源循環促進法)は、設計から排出・回収・リサイクルまでを一体的に捉え、市町村による容器包装と製品プラスチックの一括回収を可能とするなど、自治体の分別収集の枠組みを広げた。市町村にとっては、何を「プラスチック資源」として分別回収し、何を焼却に回すかの設計が、リサイクル率と処理コストを左右する実務課題となる。レジ袋有料化やワンウェイプラスチックの使用合理化も、発生抑制の取組みとしてこの文脈に位置づけられる。
海洋プラスチックとマイクロプラスチック——流出後の姿
プラスチックごみが適正に処理されずに環境中へ流出すると、その多くは河川を経て海へ達し、漂流・漂着する海洋プラスチックとなる。プラスチックは自然界で生分解されにくいため長期間残留し、紫外線や波の作用で細かく砕けて5ミリメートル以下のマイクロプラスチックとなる。マイクロプラスチックは魚介類などに取り込まれて食物連鎖を通じて広がり、有害物質を吸着・運搬するおそれも指摘されている。海洋プラスチックもマイクロプラスチックも、もとをたどればいずれもプラスチックごみが環境中へ漏出したものである。
資源循環の枠組み——分別と発生抑制
プラスチック資源循環促進法は、製品の設計段階から廃棄・リサイクルまでを通したライフサイクル全体での対応を求める。市町村は、従来の容器包装プラスチックに加え、製品プラスチックも併せて「プラスチック資源」として一括回収する仕組みを選択できるようになり、分別区分の見直しが進んでいる。あわせて、レジ袋有料化やスプーン・ストローなど特定プラスチック使用製品の使用合理化といった発生抑制策が講じられ、回収・リサイクルと発生抑制の両面からプラスチックごみの削減が図られている。
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