マイクロプラスチックとは、大きさが5ミリメートル以下の微細なプラスチックの粒子をいう。
海岸に流れ着いたペットボトルやレジ袋は目に見えて回収できるが、波や紫外線で砕けて細かくなったプラスチックは、もはや回収のしようがない——マイクロプラスチックは、この目に見えにくいプラスチック汚染を指す語である。一般に大きさ5ミリメートル以下の微細なプラスチック粒子をいい、海洋プラスチックごみが破砕・劣化してできる二次的マイクロプラスチックと、洗顔料のスクラブ剤や工業用研磨材などにもともと微小な粒として作られた一次的マイクロプラスチックに分けられる。微細であるがゆえに回収が困難で、魚や貝が餌と間違えて取り込み、食物連鎖に取り込まれて生態系や人の健康へ及ぼす影響が懸念されている。プラスチックに含まれる添加剤や、海水中の有害物質を吸着して運ぶ性質も問題視される。発生してしまうと回収できないため、対策はプラスチックごみそのものを減らす排出抑制が中心となり、海岸漂着物の回収やレジ袋有料化、プラスチック資源循環促進法による使い捨てプラスチックの削減といった上流での取組みが重要になる。
一次的・二次的マイクロプラスチックと発生源
マイクロプラスチックは発生の仕方で一次的・二次的の二つに分けて理解される。一次的マイクロプラスチックは、製造の段階からあらかじめ微小な粒として作られたもので、洗顔料や歯磨き粉に配合されたマイクロビーズ、プラスチック製品の原料となる樹脂ペレット(レジンペレット)、工業用の研磨材などがある。二次的マイクロプラスチックは、海や陸に流出したレジ袋・容器・漁網などのプラスチックごみが、紫外線による劣化や波・砂による摩耗で次第に砕けて微細化したものをいう。海洋に存在するマイクロプラスチックの多くは後者とされ、もとをたどれば陸上で適正に処理されずに流出したプラスチックごみに行き着く。発生源が多岐にわたり、いったん微細化すると回収がほぼ不可能になる点が、この問題への対処を難しくしている。
回収困難ゆえの上流対策
マイクロプラスチックは微細で広く拡散するため、海洋や河川から取り除くことが現実的に難しい。このため対策の重心は、マイクロプラスチックになる前のプラスチックごみを減らす上流側に置かれる。具体的には、レジ袋有料化や使い捨てプラスチックの削減による発生抑制、ポイ捨て防止や河川・海岸の清掃による流出防止、海岸漂着物の回収である。一次的マイクロプラスチックについては、洗い流しのスクラブ製品に含まれるマイクロビーズの使用を、業界の自主規制や法規制で減らす動きが各国で進む。日本でもプラスチック資源循環促進法や海岸漂着物処理推進法に基づき、プラスチックごみの排出抑制と回収を進めている。マイクロプラスチック対策は、海洋プラスチックごみ対策と一体で、プラスチックの使用そのものを見直す資源循環の取組みに結びついている。
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